このコラムは園芸関係のみならず酪農、畜産にかかわっていらっしゃる方も多く読まれています。
ので、牧草について少しお話します。

牧草は牛、馬、ヤギ、羊など草食動物を飼う上で重要な飼料となります。
夏の間は放牧で何とかなりますが、冬は草は枯れますので、どうするんだ?という話しになります。

動物は一年中餌を必要としますから、なんとか確保する必要があります。

そこで酪農農家さんは、夏の間に育った草を、ロールにして保管し、一年中切らさないようにします。
よく郊外の牧場で白いロール状のものが積んでいるのを見たことがあるでしょう。
あれは中身は牧草なんです。

あの白いものは「ロールベール」といいます。
実に300kg以上もある重量物なんですね。

実は、このロールベールは密閉されていて嫌気性の状態になっています。
そして中は嫌気性の乳酸発酵が進んでいて、漬物状態にして日持ちよくして保管しています。
さらに発酵させることで味を良くして、牛の嗜好性にマッチするようになっています。
つまり「食い」がいい。

このロールの中で発酵させることをロールベールサイレージといいますが、サイレージとはサイロのことです。
北海道の風景写真でよく見られたサイロ。
じつはこのサイロ、今はほとんど姿を消し、このロールベールサイレージに取って代わっています。
技術の進歩でしょうか?

このロールベールサイレージに使える牧草はイネ科の牧草ですが、売れている人気の牧草は、イタリアンライグラスとライ麦です。
育てやすく収量も多く使いやすい牧草となっております。

《ラップサイレージに向く牧草》

イタリアンライグラス|いなずま【早生種】
関東以西温暖地の秋冬作のメイン草種です。
立性・耐倒伏性に優れ機械刈りに適します。
葉多く高栄養価です。

ライ麦|ハルミドリ【極早生種】 
ロールベール、乾草にも好評、草生栽培、緑肥にも使える万能ライ麦です。
耐寒、耐雪性に優れ、雪腐病に強い極早生品種でライ麦の代名詞ともなっています。
乾草、ロールベール、ラップサイレージ利用と万能型品種です。
果樹園の下草などに利用する草生栽培、緑肥利用にもおすすめです。
ハルミドリは秋播き、翌春刈り取りの品種です。

関連記事: