[02]癖は段々強くなる?美しい後姿?

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「歳を取ると、背中が曲がるから、いつも背中を反らせています。」と言う話を聞きます。正しい姿勢をしなくていけないと、子供の頃から何となく教えられてきました。でも、正しい姿勢ってどんな姿勢なのでしょう。カイロプラクティックの最初の授業は、カイロプラクティックの目的でした。その目的の一つに、正しい脊柱カーブを作ることがあります。

脊柱カーブというのは、前湾の頸椎、後湾の胸椎、前湾の腰椎、後湾の骨盤(仙骨)の4つのカーブのことです。骨モデルを見ると正しい脊柱カーブは分かります。では、骨モデルではなく、実際の人間ではどのようになるのが正しい脊柱カーブで立っていることになるのかは、教えてもらえませんでした。

これまでに、後ろ姿が美しいと思った60代の女性が一人だけいました。すっと立っているのです。この言葉以外に表現のしようがないくらいにです。どうしてこんなに美しく立っていられるのか、直ぐに尋ねました。「ずっと、バレエをしています。」なるほど!と思いましたが、次の疑問が出てきました。どうして、バレエをしていると美しい後ろ姿になるのか?

ここで初めの言葉に戻りましょう。背中を反らせると、どうなるのでしょうか?背部の筋肉は直立を維持するために、微妙な調整を行っています。乳児の頃から頭部を支える筋肉が左右で緊張が偏っています。胸部の肋骨の籠の形も歪んでいます。当然、直立するために胸部の後ろの筋肉も左右で偏らせています。さらに背中を反らせて力を入れると、その偏りはもっとひどいことになります。そのために、どんどん身体を歪めていき、背中が丸くなっていくのです。

では、バレエをしていると、何が違うのでしょう。姿勢を維持する筋肉の使い方が違うのです。良いと思っている姿勢を作るために、一般の人は背中を反らせます。背部の筋肉を緊張させて、姿勢を維持しようとします。しかし、意識的に使える背部の筋肉は、大きいですが薄いのです。持続力に問題があります。バレエでは、深層筋で一番強く、しかも一部の運動機能を持っている大腰筋を巧く使う姿勢を作り上げていきます。しかも、バーレッスンで常時その大腰筋を鍛え上げていくのです。

誰が見ても美しい姿勢と、背中の丸まった姿勢の違いは、使っている筋肉の場所の違いです。ですから、意識して自分の体を使っていけば、誰でも美しい姿勢になるのです。ここで一番の問題は、自分が今まで作り上げた姿勢が良いと思って続けていることなのです。

岸 元(きしはじめ)

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