[307]対応と応対

「対応」と「応対」、使い分けているでしょうか?
別に使い分けなくても違和感は特になく、大幅に間違うことはないものの、社会人として正しく使うには、その意味を理解する必要があります。

ということで、今日は「対応」と「応対」

「対応」というのは相手に対(対峙)して応じること。

対するというのは面と向かうこと。相手の面と向かって、要求があればそれに応じて行動や処理を行うのが「対応」です。「苦情や要望へは個別に対応する」などと使います。相手の出方により、こちらの行動が変わります。

これに対して「応対」は、広く相手に対して受け答えをすることです。同じ意味で「応接室」、「応接間」ともいうように、広くお客さんに対してもてなすことをいいます。会社の電話受付などは「電話応対」です。

「対応」と違うのは、お客さんによって行動はあまり変化しないということです。広く寛大な気持ちで「応対」。

クレームの電話の場合は、受付で「電話応対」し、クレーム担当者がそれを引き継いで「電話対応」すると、こう考えるとわかりやすいのではないでしょうか。

「応対」=「相手になって、受け答えすること」
「対応」=「相手の状況に応じて処置・行動すること」

英語ではどうでしょうか?

応対=reception(レセプション)

・応対する
receive callers

対応=correspondence(コレスポンダンス)

・対応する
correspond

英語でも、応対は receive callers すべてを受け入れるのに対し、対応はco-response と相手の出方をうかがってから「対応」しているようです。

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