[335]喪中と神社参拝

喪中の場合は神社の参拝はしてはいけないこととなっています。喪中には「死の穢れ」があるからです。しかしこの考えは神道のもの。仏教には「死の穢れ」という考えはありません。

結婚式には神式と仏式がありますが、葬式の場合も仏式、神式があります。仏式の場合は葬式・法要はお寺でも行ないますが、神式の葬式(神葬祭)は神社境内では行ないません。これは神社が「死の穢れ」を嫌うからです。

喪中であっても鳥居をくぐらなければいいともいわれますが、そもそも喪中の場合は「死の穢れ」があるという理由から参拝を禁じているのですから、鳥居をくぐるくぐらないの問題ではありません。神式を重んじるのであれば、参拝自体をしてはいけないのです。

それでは、神社ではなくお寺の場合は?

初詣の場合は、神社ではなく成田山新勝寺やお大師様のようにお寺も多くあります。お寺の場合は「死は穢れ」は関係ありませんので、参拝しても構いません。

しかし初詣や夏のお祭りなどの時期は神社としても参拝客を取り込みたいところ。そこで最近では喪中でもOKとする神社も増えているようです。神道では五十日祭で忌明けとなるのでそれ以降の参拝はOK。何も1年の喪中にこだわる必要はなさそうです。

【関連記事】
[327]忌中と喪中
[39]年忌供養