[275]フランス旅のマナー(3)/夢路とみこ

最近シャンブル・ドット(民宿)にはまっていて宿泊する所をここばかり。利点はやはり何と言っても家族的な雰囲気、ホテルでは味わえない魅力。どっちみち私の旅行はホテルにお金を掛けないから、同じ安宿なら断然こっち。ターブル・ドット(夕食)付きばかり泊まるのは家庭料理の魅力もさることながら他のパンションショナー(宿泊客)との会話も魅力。ここは地方が変ると外国のように違うから面白い。ただタクシー代とか会話を楽しむためにもやはり2組での宿泊が良いような気がします。オーナーにしても二人の方が有り難い様。民宿と言っても日本のような感じでなく、ほぼホームステイだからやはりある程度のマナーは重視したい。例えば到着は夕方以降の夕食前、出発は午前中、それも10時ごろまでに退去すると先方もお掃除やお洗濯が楽。ホテルと違ってチップという訳にもいかないから、日本から100円ショップで購入した小物でも思い出の一品を渡してあげれば大変喜んでもらえます。

フランスって良くストを起こすし、時刻表や開館時間の変更等があっても古い情報のまま更新しないなんて良くある事。だから突然「待たされる」という事もしばしば。そんな時に役立つのがピクニックシート。こちらはピクニックに毛布見たいのを使用するから日本のそれみたいなコンパクトなものは見たことがない。でもあれば便利。突然の雨、どこかに座る時、どっかの公園で眠くなった時、色々と使い道はある。

この国の美食は最高の誉れであり旅の楽しみの一つ。でもいつもビストロ、レストランだと胃も財布もついていけない。だからお惣菜屋を利用したい。一人前から売ってくれるしパックに入れてくれるからすぐ食べれる。でも、フランスは気が利かないからフォークなんてくれません。日本からおはしセットを持ってこよう。果物やチーズも食べたい人はアーミーナイフもね。

そして最大に欲しいのは「フレンドリーな態度」販売員の人から良く聞く嫌味に「日本人は沈黙でお店に入り、商品を眺め沈黙で去る。或いは日本語で同伴者と何かワイワイ言うだけ」とても不快と。確かに観察していると他のアジア人から比べると私たちにその傾向は多い気がする。中国人も韓国人も同じ「見るだけ客」でも結構フレンドリー、一応に「ボンジュール、オウボワール」位は言っている。道ですれ違う時、中国人は私を観察し、韓国人は凝視し、日本人は遠くから気づいた瞬間目を反らす。
<続く>

夢路とみこ
ブルゴーニュ通信局