[021]相手のマナー違反を責めない

相手のマナー違反を責めない寛容さが身についていますか?

マナーを憶えるとうれしくなると共に、相手のマナー違反にも気がつくようになり、ひいてはそれを責めるようになったりします。

だれでも数々の失敗や過ちを犯しているのですから、他人のそれを責めたてるのは考 えものです。もしかすると、他人より数倍の失敗をしでかしていて、それを見逃して もらっているかもしれません。そう思えば、身を低くこそすれ、他人を叱るようなこ とはできないはずです。

たとえばテーブルマナーでナイフとフォークの使い方が違っている人がいたとします。 いいじゃないですか、楽しく食事しているなら。人は人。自分は正しいテーブルマナ ーで食事をすればいい。

もしその人があまりにもマナー違反で周囲のひんしゅくを買っているなら、それとな く教えてあげましょう。

有名なハナシを一つ

イギリスのウインザー公がインドの大官を招いた晩餐での出来事。西洋料理ではナイ フやフォークを使いますが、インドでは手づかみで食べるのが正式な食べ方。インド の大官は当然のごとく手づかみで食べ始めました。居並ぶ高官達はびっくりです。眉 をひそめヒソヒソ話。そこで機転をきかしたウインザー公は自分も手づかみで食べ始 めました。高官達はさらにびっくり。慌てて自分たちも手づかみで食べ始めたとさ。

マナーの本質を突いた話です。