[336]玄関の履物は出船に揃える

玄関で靴を脱ぎます。そのときには家人に背を向けないように、前を向いて脱ぎます。これを「入船」といいます。その後、靴の向きを玄関の外に向けなおして置きます。これを「出船」といいます。

つまり、靴は入船で脱ぎ、出船に揃えるのがマナーです。

これはどういうところから来ているかというと、戦国時代の茶室の作法(茶道)に由来しています。

茶室というのは別世界の意味があり、部屋自体も小さいですが、その入口は幅・高さとも60cmくらいという小ささ。これを「躙口(にじりぐち)」といいます。「にじる」とは「にじり寄る」と使うように、両拳(こぶし)をついて膝で進むような動き方のこと。時代劇でよく見かけます。

なぜこんな入りにくい小さい入口かというと、

・外界の穢れを落とす
・地位・身分の高い人も頭を下げさせる
・武士は刀を差したままでは入りにくい

という目的があります。

こんなに小さい入口なので、いざというとときすぐ出られるように、履物は出船でそろえるようになったのです。

次回は靴箱の場合は?です

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著者プロフィール

たまごや
1954年1月東京中野区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。現在茨城県にて有限会社たまごや主催。独自の視点によるコンテンツの発信と「感動の園芸・儲かる農業」をテーマとした肥料販売サイト「たまごや商店」を手がける。