[339]犬ゾリ

北極圏に位置する国フィンランドはサンタクロース発祥の地です。サンタクロースはトナカイそりに乗ってやってきますが、フィンランドのラップランド地方では犬ゾリが主役で、カーモスという日が昇らない冬のレジャーとして、草原を犬ゾリで走り抜けるなどワイルドな楽しみが定着しています。

戸外はマイナス20度以下になりますが、犬たちは極めて元気。そりを引かせるのに犬たちに遠慮は無用。彼らはそりを引いて走りたくてたまらないのです。ソリの平均スピードは時速5km程度ですが、走り始めは犬たちも元気なのでかなりのスピードが出るとか、真っ白な大地を駆け抜ける爽快感は実際にソリに乗ってみないとわからないらしい。

犬たちの食事は、一日一食。北欧らしくサーモンや肉に加え脂肪が欠かせません。マイナス20度を下回る厳寒の地では脂肪がないと寒さに耐えられないのです。犬種はシベリアンハスキーのほかアラスカエスキモー犬、グリーンランドハスキーが中心ですが、もちろん雑種もいます。なかでも頭の良いボス犬がそりの先頭を引きます。

そりを引く平均年齢は大体5歳くらいですが、引ける限り現役でがんばれる。というより、そりを引くのが生きがいなかれらにとって引退はないのです。そりを引かせるこ人間は、犬を甘やかせることはしないですが、生活を共にするパートナーとして犬を大切にしているのです。