[338]カーモス

クリスマスといえばサンタクロース。今日はサンタクロースの故郷フィンランドのハナシです。

カーモスとは「青い闇」を意味するフィンランドの言葉です。フィンランドは首都ヘルシンキでさえ北緯60度以上のところにあり、更に北のラップランドと呼ばれる地方では北緯70度にもなります。冬は地軸の傾きの関係で天頂に太陽が顔を出すことはありません。日の出は午前9時過ぎで地平線が明るくなる程度、それも午後3時には沈んでしまいます。そのかわり、美しい青い闇が上空を蔽います。

ラップランドの夜はオーロラが見えることで有名です。日本からもオーロラツアーで訪れる人も多いとか。しかし、この自然現象は毎日見えるわけではなくフィンランド人でも見たことがない人がいるくらいです。運悪くオーロラは見れなくても、美しいカーモスを堪能することはできます。

オーロラ自体は夏冬に関係なく夜空に現れます。しかし、太陽の上らないカーモスの冬がオーロラの観測に最適なのは言うまでもありません。

一般的にオーロラが良く見えるとされるのは晴れていて気温の低い夜。22時から23時頃が良く現れるとされます。方角はもちろん磁北方向。ホテルによっては磁北方向にわざわざオーロラルームを作っているところもあるとか。

オーロラはゆったりと動く光の帯のようなイメージがありますが実際はもっと躍動的で激しく動くものらしい。私も一度は見てみたいと思います。