[310]CPUのハナシ

メルマガを読む人は当然パソコンを持っているわけですから、なるべくパソコンの話題を避けるようにしてきましたが、意外とパソコンのことを知らないで使っている人もいらっしゃるようなので、たまにはパソコンの話題でもしましょうかね。

新聞や雑誌などでパソコンのCMを見ると思いますが、よく見るのがceleron800MHzとかpentiumIII600MHzとかいう数字です。これはパソコンの中のCPUという部品の性能を表しています。

CPUというのはパソコンの中で一生懸命計算をしてくれる演算素子で、いわば心臓にあたります。パソコンの性能はいかに大量の処理を短時間にするかどうかですから、当然CPUの性能が良いほどパソコンの性能も良いことになります。

私はパソコンを2台使っていますが、比較的新しい一台のCPUの速度はceleron450MHz、もう一台は2年前自作機でAMD-K6というCPUを積んでおりこちらは300MHzです。当然前者の方が新しいしCPUの演算速度が速いので、総合的に速く快適だと思われるでしょうが、実際は違います。なんと2年前の300MHzの方が速く快適なんですね。

これはどうしてかというと、確かにCPU自体はceleronのほうが速いんですがキャッシュメモリが無いんですね。一方300MHzのほうは、マザーボードというCPUを動かす為の回路基盤があるのですが、そこにキャッシュメモリを積んであるのです。

ちなみに300MHzというのは1秒間に電気が300万回行ったり来たりして仕事をします。450MHzというのはそれが450万回ということです。
(訂正あり:300MHzは1秒間に3億回の間違い。同様に600MHzは1秒間に6億回。)

キャッシュというのはいわば手を伸ばせば届くようなところにある引出しのようなもので、ハードディスクを遠くの本棚とすれば、キャッシュメモリがあれば手近に有る引き出しに本を入れておけるので、いちいち本棚に本を取りに行かなくてもいいということです。

いくら速い速度のCPUでもいちいち本棚まで行くとなったら時間かかりますよね。ちょっと遅いCPUでもキャッシュメモリに余裕があれば仕事は楽だということです。

ではキャッシュメモリはどこにあるのかといいますと、CPUに積んでいるもの、マザーボードに積んでいるもの、ハードディスクに積んでいるもの、があります。それぞれ駆動する電気の周波数によって性能は異なりますが、CPUに積んでいるものが一番速く性能が良いです。しかし値段も高い。

CPUにキャッシュメモリを積んでいるのがpentiumIIやIIIです。celeronは残念ながら積んでいません。つまり、同じCPU速度ならceleronよりpentiumIIIのほうが格段に速いということです。

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