[270]女郎花

萩、尾花、撫子、女郎花、藤袴、桔梗、葛
これを秋の七草といいます。読めますか?

はぎ、すすき、なでしこ、おみなえし、ふじばかま、ききょう、くず、です。一番難しいのは「すすき」と「おみなえし」でしょうか。これらはいずれも薬草として使われ、暑い夏を越して弱った体によく効いたのでしょうね。

女郎花(おみなえし)は、女(おみな)の飯(めし)であるという説や、女郎(おみな)を圧倒する(へし)ほど美しい花という説とありますが、それほど美しい花でもないし、粟花といわれるように粟に似ていることから、女(おみな)飯(めし)であるほうが正しいような気がします。女郎は遊女と言う意味ではなく、位の高い貴婦人、令夫人という意味であるとのこと。

女郎花があるので男郎花もあります。オミナエシ科オミナエシ属オトコエシです。オミナエシが黄色い花を咲かせるのに対し、オトコエシは白花を咲かせます。花の形はほとんど同じで、オミナエシに比べやや豪壮な感じがするとのこと。

オミナエシは日本全国の日当たりのよい野山に自生し、8~10月頃に、茎の上部で分枝して淡黄色の小さい合弁花をかさ形につけます。中秋の名月にはこの秋の七草をいけ、団子を供え、豊作を祝って酒盛りします。団子は健康にいいとかで夜露にさらすのが決まりだそうです。

萩の花  尾花葛花  撫子の花  女郎花 
また藤袴  朝顔の花 (山上憶良)

この時期、清冽な朝顔もいいですよね。