[222]盂蘭盆会(うらぼんえ)

盂蘭盆会とは「お盆」のことです。語源はインドのサンスクリット語にある「ウランバナ」を中国語にあてたもので、したがって盂蘭盆会の字に意味はありません。ウラ盆でもありませんし、したがってオモテ盆というのもありません。

ウランバナというのは「逆さにつるされたほどの苦痛」という意味で、お盆の行事には、故人のこの苦痛を救うために行うという意味があります。お盆は7月の15日に行うのが本当であり、この日は目蓮尊者というお釈迦様の高弟が、餓鬼地獄に落ちた自分の母親の救済を行った日に由来しています。

お盆の歴史は日本では西暦600年頃の聖徳太子のころとされ、中国でも西暦500年ごろとされています。比較的新しいしきたりといえます。今のやり方は江戸時代の頃にほぼ固まったようで、13日の夜の迎え火から始まって16日夜の送り火(聖霊流し=しょうろうながし)で終わるようです。

お盆のやり方は、地方によってまちまちで一概にこうだとは言えません。東京では7月に行いますが、農業を行いところでは農閑期の関係で8月に行います。京都の地蔵盆は旧暦の7月24日と決まっています。

その年に亡くなった人を迎えるのを「新盆(にいぼん)」、「初盆(はつぼん)」といいますが、これ四十九日(しじゅうくにち)の忌明けが終わった場合であって、忌明け来る前にお盆になってしまった場合は、翌年を新盆とします。