[198]大油田

たしか1973年のオイルショック近辺では、石油はあと30年で枯渇する、とか言われていた(ような気がする)。ところが30年経った今、石油は枯渇していない。これは消費を抑えたということもあるが、埋蔵量とは結構いいかげんな数字であるという表れでもある。

枯渇に備えてエネルギー源を原子力へ転換する運動は、東海村の事故で一気に失速した。原子力推進団体は悲観的だ。原子力を安全なものとして今後運用するにも、言葉ではわかっていても、施設のある地元民が「うん」と言わない。これは住民感情を察すればとうぜんのこと。「安全だ」と口ではいろいろなことが言える。しかし、そのほとんどが信用ならない。雪印乳業の事件を引き合いに出すまでもなく明らかだ。

原子力の失速を更に追い討ちをかけるような発見があった。カスピ海に今までのものと比較しても最大級の油田が見つかったのだ。早速、プロジェクトが稼動した。当然日本も参入している。ガソリンで走るクルマは10年後になくなるといわれていたが、これでもう少し長生きできそうだ。

しかし、喜んでばかりもいられない。石油を燃焼させてエネルギーをとる方法は地球の温暖化を招く元凶だからだ。貴重な資源は慎重に活用していただきたいと思う。

さて、今の社会にあふれているものを何とかエネルギーに出来ないものかと常々考えている。現代人の多くが感じているというストレスなんぞ、うまく使うことができたら結構強力なエネルギーになると思うんだけどね?

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