[186]ナスダックジャパン

6月19日に新しく株式の取引市場「ナスダックジャパン」がオープンした。運営は株式会社ナスダック・ジャパン。世界最大のベンチャー市場である米国のナスダックとソフトバンク、大阪証券取引所がそのバックとなっている。

アメリカにはニューヨーク証券取引所という有名な市場があるが、ナスダックは1971年にベンチャー企業が株式公開して資金調達する市場として創設されたもの。いわばベンチャー専門の資金調達市場だ。

ナスダックではマイクロソフトやインテルなどのインターネット関連企業が急成長している。ナスダック・ジャパンはその日本版と言えるものでインターネット関連を含むベンチャー企業が名前を連ねている。ベンチャー企業はその成長のスピードの速さが問われるため、早くから株式を公開して市場から資金を調達できれば、事業拡大にも大いに役立つ。

またナスダックは将来国際的な連携を予定しており、国際的に伸ばしていこうとする企業には有利な市場だ。

【ナスダック・ジャパンに上場した企業】
エックスネット(情報システム)
クリーク・アンド・リバー社(マルチメディア等製作支援)
スギ薬局(ドラッグストア)
デジタルデザイン(ソフトウエア企画開発)
デジキューブ(ゲームソフト販売)
ドン・キホーテ(日用品小売り販売)
ホンダベルノ東海(自動車小売業)
マスターネット(ネット関連サービス)
モーニングスター(6/23上場予定)

さて、オープンしたての取引の状況だが残念ながらあまり芳しいとはいえないようだ。ネット関連株では「デジタルデザイン」が公開価格150万円に対し、終値180万円と好調な滑り出し。また、「エックスネット」が公開価格550万円に対し終値は575万円と25万円上回った。これに対し、「デジキューブ」と「マスターネット」はともに基準価格を下回り明暗を分けた。

いずれにしても、インターネットバブルが警戒されている昨今、投資は長期的展望で行わなければならない。