[182]与党

与党とは政治の権利を与えられた政党をいう。具体的には国会での議員数が過半数を占めれば方針が可決されるから、議員の数が過半数を占めれば与党となる。戦後日本では長いあいだ自由民主党が政権を握ってきた。歴代総理大臣は軒並み自民党の党首である。

時代の流れとともに自民党の政権が揺らいできた。国民が自民党の政治を疑問視し始めたからだ。長い間、政権をにぎってきた自民党が議会で過半数の議席を確保できなくなってきた。そこで誕生したのが連立政権である。複数の政党が協力して連立し政権を握る。複数の政党が与党となる時代が到来した。

今まで野党の代表として言いたい事を言ってきた社会党が与党となる事態が発生した。村山富市氏は記念すべき総理大臣ということができる。

大体野党は与党の政策に反対するのが仕事である。何が何でも反対する。そうやって与党の暴走を抑止してきた。野党の歴史は反対の歴史でもある。そういう意味では社会党が与党になった時は面白かった。国民が、それほど反対するならおまえがやってみろ、と指名したようなものだ。いままで会場で野次飛ばしていた気楽な身分だったのがいきなり壇上に上がらなければなんらなくなった。いきなりおとなしくなった社会党は見ていて面白かった。

村山富市氏は総理大臣はもうこりごりだと言ったらしい。しかし、村山氏は歴代総理大臣の中でも稀に見る人の良さで人気があった。辣腕ではない。しかし人情があった。こういう総理大臣がいてもいい。大体政治とはビジョンを持って長年かけて行うものだ。いろいろやる必要は無い。何か一つでいい。成果をもたらせば。今の政治家はあれもこれもと欲張りである。

◆現在の与党(連立政権)

自由民主党(森喜朗首相:自民党総裁)
公明党(神崎武法代表)
保守党(扇千景参議院議員代表)