[075]実印

実印は社会で通用する自分の意思の証である。唯一他人に対して自分を証明できる印鑑なので、作るなら一生使えるものがよい。

一般によく使われるのが象牙のはんこ。象牙は一時期乱獲のそれがあるとして輸入禁止になったが、最近では死んだ象の象牙に関してのみ輸入可能になった。日本では象牙をはんこにする習慣があり唯一の消費国だからだ。ちなみにはんこを押す習慣は日本だけのもので、海外では意外に中国も含めあまり使われていない。海外ではサインが一般的であり、日本でも外国人に関してははんこでなくサインで通用するように配慮されている。印鑑証明ならぬサイン証明というらしい。

象牙以外では、黒水牛、オランダ水牛、柘などが一般的。柘は一生は使えないし、水牛は欠け易いと言う事でやっぱり一番人気は象牙。これから印鑑を作る人は迷わず象牙を勧める。

実印は法律上、社会上の権利義務の発生を伴う重要な印で印鑑証明を伴ってはじめて実印として機能する。すなわち登録しなければただのはんこ。

印鑑登録をは戸籍上の文字を姓名彫刻をする。女性は、姓もしくは名のみで彫刻する事もあるができれば姓名とも印刻する事をすすめる。市町村によっては姓だけまたは名前だけでは駄目というところもあるので注意しよう。

離婚したらどうするか?離婚しても登録されている以上実印として機能するから心配は無い。それより実印を作るときに離婚のことを考えることのほうが心配だなー

実印登録は16歳以上からできる。印刻に使用する名前は戸籍上のものを使わなくてはならない。当て字は不可。ペンネームも不可。三文判でも登録はできるが窓口で断られることもある。実印は自分の分身であるから安易な登録は避けるようにという窓口の好意なのだ。シャチハタネームは不可。

外国人がはんこを作るときはどうするか?あまりに長い苗字でない限り、カタカナで作られるのが一般的。 しかし、彫る方も大変だと思う。ビルクリントンとかエリザベステーラーとか・・・そんなの見た事無いけどね。