[058]ドクターヘリ

ヘリコプターという乗り物は、なかなかユニークな乗り物です。人類は乗り物を発明する時、他の生物を観察しました。そして使えそうな生物の自分のものにしていったのです。

クルマは馬を乗用としたところから歴史が始まっています。飛行機は鳥を真似て作りました。ヘリコプターは何を真似て作ったのでしょうか?それはトンボです。トンボは速く飛ぶだけでなく、空中に静止できます。前後上下左右自由自在です。人類は羨望の眼差しでトンボを観察しました。そして完成した乗り物がヘリコプターです。トンボなのにヘビコブタ?いや失礼・・・

(余談)ヘリコプターは思ったより小さく、思ったより素早く、そして思ったより怖い乗り物です。何が怖いって、操縦席の足元がガラス張りになっていて下が見えるんです。これは高所恐怖症の私にとって脅威でありました。(余談終)

ヘリコプターは滑走路が要らないため、どこでも飛んでいけます。着陸もほんの少しの空き地があればOK。その機動性の高さは緊急時に本領を発揮します。特に医療の方面では救急車がいけないような海洋、山岳、孤島等にもいける為、ドクターヘリは各方面で期待されています。

ところが日本の航空法では、捜索や救助にあたる防衛庁や消防、警察などの航空機以外は、離着陸や飛行禁止区域、安全高度などに関する規定の適用を受けるため、民間のドクターヘリは、学校の校庭や公園などあらかじめ許可を受けていた場所でしか離着陸できず、緊急時にはなかなか機能しなかった。それが先日の改正で事前の許可なしで飛べるようになりました。やっと欧米並み。

ちなみに日本の年間出動件数は300件。ドイツは5万件。いやはやなんとも・・・