[073a]旅券の長音表記

これまでパスポート(旅券)に認められていなかった「OH」の長音表記が今年2000年4月から認められ、「オノ(ONO)」さんと呼ばれた「大野」さんらには名前でのトラブルが少なくなりそうだ。

旅券の表記に関して外務省ではローマ字ヘボン式で表記する事になっている。しかし、このヘボン式というのが曲者でして、大野さんであっても表記は「ONO」、小野さんも「ONO」ということで区別がつかない。

これは自分で申請する時に「OONO」や「OHNO」としても、旅券の表記は「ONO」となる。このことに関して「大野」さんらは「海外で正確に発音してもらえない」と、長音表記を認めるよう外務省に要望していたものである。

日本人の名前はローマ字に直すと意外と同音になるものが多く、海外では不都合となる事が多い。先日もフィリピンで事件を起した人物と同姓同名(表記上)だったため出国できず、一ヶ月以上もやむなく滞在させられた日本人がいた。フィリピンの入国管理局のブラックリストに載っていたからだ。もっともそのリストもローマ字で書かれた名前だけで判断するものでお粗末と言えばお粗末。また対応に遅れた領事館や外務省はもっとお粗末だけど。

長音の表記は希望した場合だけ書き換えることができる。家族で「ONO」と「OHNO」を使い分けると、別家族と思われる可能性があるため、外務省は「家族は同姓を」と呼びかけている。

海外でサインを求められた時はパスポートの表記通りのサインをする事も重要である。