[201a]ボーイスカウト

ボーイスカウトは自立心と冒険心にあふれた、未来を担う青少年を育成することを目的に1908年に始まったもの。スカウトとは斥候(せっこう)が原義であるが、ボーイスカウト運動の創始者ロバート・ベーデン・ポウエルが斥候術を基盤に運動を起こしたことから、この運動に加盟する者をスカウトと呼ぶようになった。ガールスカウトも同じ頃始まった運動で、これはロバート・ベーデン・ポウエルの妹アグネスが引き受けたもの。男の子と女の子は別々の運動をしたほうがいいという考えによるものだ。

日本に伝わったのは1922年。ボーイスカウトのほかカブスカウト、シニアスカウトがあったが、現在ではより目的に合った運動をするため、ビーバー、カブ、ボーイ、ベンチャー、ローバーなどに分かれている。といってもなかなか隊員が集まらないところは、ボーイスカウトだけで活動しているところもあるようである。

カブスカウトは年齢的には小学校2年生の9月から5年生の9月まで。カブ(CUB)は、動物の仔の意味で、イギリスの小説家キプリングの「ジャングル・ブック」の物語から引用している。5年生の9月以降はボーイスカウトに移行する。

聞きなれないビーバースカウトは小学校1年生の9月から入隊でき、2年生の9月までの1年間を過ごす。高校生以上になるとシニアスカウトとなり、20歳を過ぎると指導者としての活動をすることになっている。

ボーイスカウトとガールスカウトが分かれているので、それぞれ男女別かというとそんなことは無く、ボーイスカウトは男女の区別無く入隊できる。一方ガールスカウトのほうは一般隊員としては男子はいないようだが。

ボーイスカウトにはデンマザーというお母さん役の隊員がいて、小さい隊員の面倒を見る。最近ではデンダットというお父さん役もいるらしい。いずれにしても男女差別を無くす動きが盛んな世間だが、男女を区別しそれぞれの役割を全うするという主旨のボーイスカウトを注目していただきたいと思う。私がいつも言っている「男女区別」は必要だということを実践している団体、それがスカウトなのだ。

私も小さい頃は引っ込み思案な子であったのと、近所にボーイスカウトの隊長が住んでいたのが縁で小学校の3、4年生の2年間くらいお世話になったことがある。が、元来多趣味であった自分は、日曜日をつぶされるのが我慢ならず、また上級生にいじめっ子がいたのが引き金となって永くは続かなかった。

しかし、そのときに覚えたロープの使い方やナイフの使い方などは今でも重宝しているし、キャンプの経験はいまだに覚えている。ということは無駄にはなっていないということか。