[171a]アロハシャツ

アロハシャツ生みの親のエラリー・チュン氏が2000年5月16日、米ハワイ州ホノルルで死去した、91歳。

ちょっと高価なツアーでハワイを訪れると、アロハシャツをきた日系のハワイアンが出迎えてくれる。またレイを持ったハワイ娘がキスで出迎えてくれる。これは多分ツアーのオプションだと思うが、同じ観光客として恥ずかしくもほほえましい光景ではある。

ホノルル空港に到着すると入国審査でゲートはごった返す。おばあちゃんと小さな子供を連れたファミリーにはちょっとしんどい時間だ。そんな中、年配の日系人がこっちに来いと手招きをする。子連れの日本人ファミリーは審査が厳しくないので、ゲートを開けてくれ先に進ませてくれる。いいのかなーと思いつつお言葉に甘える。こういった日系人のサービスはボランティアということだ。彼らは一様にアロハシャツを着て、日本人を手厚く迎えてくれる。戦争で辛い目にあった日系人ももはや3世4世となりハワイでも戦争が忘れられようとしているが、こんな親切を受けると、戦争経験のない私でも真珠湾を思い出し、彼らの親切に申し訳なく思ったりする。

アロハシャツは1800年代にサトウキビ農園で働く労働者が着ていたチェックのシャツや、日系人の母親が着物の余り布で作った子供服の上着にヒントを得て1931年、エラリー氏が独特のハワイ風シャツを考案。サーファーだけでなくビング・クロスビーやフランク・シナトラといったハリウッドスターにも愛用され一躍有名になった。1936年には「アロハ」として商標登録されている。ハワイに行ったらそんな歴史を思いつつ、アロハシャツを着てみよう。