[764]ウイスキーの父

日本で初めてウイスキーを作った人は竹鶴政孝という人。当時サントリーの社長鳥井信治郎は、イギリスで本格的なスコッチウイスキーを学んだ竹鶴政孝を招き、京都山崎に工場を作った。その結果生まれたのが昭和4年に発売された国産ウイスキー第1号の「サントリー白札」です。

しかし、このウイスキー、品質は抜群でしたが、値段が当時4円50銭とべらぼうに高く、人気はイマイチだったとか。サントリーはその後、トリスやレッド、角瓶など大衆的なウイスキーを開発、発売して大衆の評価を得ます。特にトリスのテレビコマーシャルで出てくる「アンクルトリス」は従来のコマーシャルのイメージを払拭する画期的なものでした。アンクルトリスは最近再登場していますね。

その後はサミーディビスJr.を起用した「ホワイト」。だるまといえば「オールド」。より高級でしかも定番な「リザーブ」と日本を代表するウイスキーをサントリーは次々と生み出しています。

ところで前述の竹鶴政孝ですが、昭和9年には独立して北海道の余市町で原酒造りに励み、昭和25年に自分のウイスキーを発売。2年後には社名を「ニッカウヰスキー」とし、終生本物志向のウイスキーを造り続けたのです。

というわけで、サントリーもニッカもウイスキーのルーツはともに竹鶴政孝なのでした。