[749]コニャック(COGNAC)

2013年5月18日

ワインは醸造して作るお酒です。ブドウをつぶして寝かせると糖分が発酵してアルコールに変わり、お酒になるんですね。ブドウの変わりに米を使ったのが日本酒です。これも醸造酒。生きた酵母菌を使ってお酒にするため、酵母菌を如何にうまく使うかがポイントです。

醸造酒に熱を加えその蒸気を結露させたものが蒸留酒といわれるもの。ブランデーはワインを蒸留したものです。ウイスキーは麦で作った醸造酒(ビール)を蒸留したものです。小麦の代りにとうもろこしを多く使ったものはバーボンになります。日本酒を蒸留すると焼酎になります。醸造酒はアルコール分が15%前後のものが多いですが、蒸留酒はアルコール分が濃縮されるので40%以上の強いお酒になります。

ワインを蒸留したブランデーですが、その語源は焼いたワイン(Brandewijn)からきています。ブランデーの中でも特に有名なのがコニャック地方の「コニャック」とガスコーニュ地方で作られるブランデー「アルマニャック」です。共にフランスの名産地ですが、この地域作られたもの以外はコニャックまたはアルマニャックという呼称は使えません。シャンパンがシャンパーニュ地方で作られたもの以外認めないのと同じです。このあたりフランス人はこだわります。

コニャックを造る畑は6段階のレベルに分かれており、その中でも最上の畑がグランド・シャンパーニュといわれるもの。ここで作られたコニャックは最高です。

またコニャックは古い原酒と新しい原酒をブレンドして作りますが、新しいほうの熟成年が2年以上でないとコニャックとして売ることはできません。さらにコニャックにはランクがありますが、熟成年4年でVSOP、6年以上でXO、エキストラ、ナポレオンの表示が許可されます。ナポレオンというのは銘柄ではなく、熟成のランク付けなのでした。

コニャックで有名なのは、クルボワジエ、ヘネシー、マーテル、レミーマルタン、カミユなど。アルマニャックで有名なのはシャボー、マリアックなど。ちなみにVSOPは、Very(とても)Superier(上質の)Old(古い)Pale(澄んだ)という意味です。