[740]活断層

地球の半径は6370km。意外と小さいですね。しかしその内部はいまだによくわかっていません。飛行機は地球の周りをたくさん飛び、空から見た地球は小さく見えるほどです。しかし地球の内部は誰も行ったことがありませんし、謎に包まれたままです。地球を突き抜けられれば13000kmでブラジルに達します。しかしなかなか実現しそうにありませんね。

その地球の上層部5~60kmまでを地殻といいます。成分は岩石でできています。その下から2900kmまでをマントルといい深さ400~700kmを境に、上部マントルと下部マントルに分かれます。マントルは地球の体積の約80%を占めており、固体ですがゆっくりと対流しています。深さ2900kmより内部を核といい、約5100kmの深さで外核と内核に分かれます。外核は液体、内核は固体と考えられています。

地球はゆで卵とよく似ています。薄い殻の部分が地殻、白身の部分がマントル、黄身の部分が核です。地震を生み出すエネルギーはマントルの対流によって地殻部分が引っ張られて起こると考えられています。

理科や地学で習ったことがあると思いますが、地表には岩石や土の層があります。これを地層といいます。地層は堆積物が蓄積してできたものですから本来連続性があります。

ところがこの地層が途中で切れて左右がくい違っているところがあります。これを断層といいます。この断層の中で、過去200万年くらい前までの間に動き、将来も活動する可能性があるものを活断層といいます。日本には現在約2000の活断層があると言われ、これが地震大国日本の大いなる証になっています。

活断層はまた動くかもしれない断層ですから、この上に住んではいけません。といってもなかなか動かない(動けない)のが日本国民。自分だけは大丈夫、他人事のように考えがちな風潮ですが、今一度自分の足元を確かめてみてはいかでしょう。活断層の上に住むあなた!必要があれば引っ越す覚悟も必要だと思いますよ。

(活断層地図や活断層の位置は各都道府県の防災ホームページで発表されています)

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