[739]マニフェスト

政治の世界で「マニフェスト」なる言葉が流行っています。マニフェストとはもともとはイタリア語で「はっきり示す」という意味ですが、英国の政党が選挙公約として示す政策綱領をマニフェストと言ったことから広がった言葉とされています。

政党政治にとって公約は一番大事です。公約を掲げ、それに民衆の賛同を得て選挙を勝ち取って初めて政党が政治を司ることができます。日本では政治家が選挙のときに掲げた公約を、当選したとたんに翻すような破廉恥なことを平気でやったりしますが本来こんなことは許されません。日本国民は政治家に対して非常に甘いといわれる所以です。

さてその公約と似て非なるマニフェスト。その違いは具体的に数字で表される点が大きく異なります。公約はぼやけたものが多いですが、マニフェストは「政策綱領をはっきり示す」という明確な役目があります。

たとえば「選挙に勝った暁には官公署の大幅な人員削減とコスト減を行ないます」という類は「公約」。公約は大変立派なものが多く、もちろんその公約に異存はありません。ごもっとも、ごもっとも、という性質のものです。しかし、これはよく考えると漠然としていてどこまでやれば公約を達成したか結構あいまいなものが多いのです。このあたりあいまいな日本の政治家にぴったり?

ところがマニフェストはこれを数字で表します。たとえば「官公署の人員を2000人削減する、そして残った職員の年間給料を100億円削減します」となりますから、達成したかどうかは一目瞭然。達成すればその政党の実績は高く評価されますが、達成されなければ評価されません。

このようにマニフェストはその大半が数値目標で示されている点で、普通の公約とは大きく異なり、わかりやすい目標として最近注目を集めているというわけです。日本でもマニフェストが新しい政党評価ツールとして定着するものと考えられています。

【関連記事】
[1246]衆院選2009展望
[900]衆院選2005展望