[738]ピクルス

日本では漬物といえばヌカ漬や味噌漬などが代表的なものですが、西洋ではピクルスが有名です。マクドナルドやロッテリアのハンバーガーにはほとんどこのピクルスが入っていますが、意外とこれが不人気なんですね。その理由はなんか変に甘いこと。本当のピクルスはそれほど甘くないんですが。

ピクルスとは酢漬けのこと。採れすぎた野菜を保存する方法としてヨーロッパでは普通に行なわれています。日本でも採れすぎた野菜を保存するのに漬物にしますからおんなじ感覚なんですね。

日本の漬物は塩を使って水分を抜き、発酵させる事でうまみを引き出します。ピクルスは代わりに酢を使います。酢には殺菌作用がありますが発酵は抑える働きがあり、うまみは塩や砂糖そして一緒に漬け込むハーブによって得ます。

作り方は、野菜を軽くゆで、水分を抜いておきます。別に漬け汁を作ります。漬け汁は酢と水がカップ一杯づつの同量。それに塩大さじ一杯、砂糖大さじ2杯を入れ、これにトウガラシやフェンネル、ディルなどのハーブを好みで加えます。これらを沸騰させ、先ほどのゆでた野菜をビンに詰め、熱い漬け汁を注いで密封すれば3時間ほどでできあがり。

使う酢は醸造のいいものを使いましょう。ワインビネガーやリンゴ酢などを使っても香り豊かなピクルスが楽しめます。作る人によって甘さ辛さを加減すれば自分の味になります。甘いピクルスが苦手な人も自分で作ったピクルスならおいしくいただけます。

程よい甘さのピクルスは、カレーライスやピラフなど味の濃い洋食の箸休めとして添えると、味にアクセントがつき、食欲を増してくれます。

原料に使う野菜で一番使われるのが、キュウリ、オクラ、ダイコン、インゲンマメ、ピーマン、ニンジン、オリーブ、マッシュルーム、タマネギ、セロリーなどの多肉質の野菜ならば失敗も無くおいしく仕上げることができます。

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