[706z]安保理決議

国際連合による国際的安全にかかわる機関を「国連安全保障理事会」といいます。この理事会で安全にかかわる会議が行なわれ、その決議を安保理決議といいます。決議は国連憲章にのっとっており、国際社会の平和と安全に責任を強く持っています。

安保理を構成する国は、中国、フランス、ロシア、イギリス、アメリカの5ヶ国が常任理事国と、非常任理事国10ヶ国の計15ヶ国です。採択には通常9ヶ国以上の賛成が必要とされます。同憲章の規定により、決議には全加盟国が従わなければならないとされ強制力があるのが特徴です。

憲章第六章に基づく決議は、当事者に平和的な問題解決を促すもの。憲章第七章に基づくものは、経済制裁、武器禁輸、武力行使といった強制力を持つ措置です。

今回のイラク問題に関する主な安保理決議は1441号といわれるもので、国連憲章第七章に基づき、2002年11月に全会一致で採択されたものです。その内容は、イラクに対し国連の大量破壊兵器査察団に即時、無条件かつ積極的な協力を行なうよう要請するものです。

決議が行なわれるということは、イラクが大量破壊兵器を隠し持っていることが明らかだからです。にもかかわらず、査察団に提示しようとしないイラク。その対応に不満を持ったアメリカは武力行使に踏み切ったというのが今回の戦争の流れとなります。

アメリカの武力行使のせいで、国連の足並みは乱れましたが、イラクとて国連の加盟国ですから、大きく見れば国連加盟国間のいざこざといえることができます。

ちなみに北朝鮮も1991年に国連加盟しています。こちらもきな臭い国ですが国交が無いのに観光旅行ができるという不思議な国でした。しかし、それも今はかないません。北朝鮮政府は日本人観光客の受け入れを拒否したからです。

イラクを制圧した次は、アメリカの目標は北朝鮮でしょう。アブナイ国は見逃せないタチなようです。