[696]畳(たたみ)

日本人は縄文の古えから畳に親しんでいたらしいですね。もっともその頃は畳と呼べるようなモノではなく、わらを敷いただけの簡単なものであったらしいですが。

現在のような畳の形になったのは、16世紀終わり頃の京都が発祥。畳の大きさを一定にし、それにあわせて柱を立てていく「畳割り」という建築方法が編み出されました。畳のサイズは京間といって6尺3寸(191.0cm)の長さです。

一方江戸では、建物を先に建て、その柱にあわせて畳が作られるようになった「柱割り」ため、京間とは違う寸法になっています。これを江戸間といいます。

その他にも畳のサイズは中京地方では三六間(中京間)がもっぱらで、名古屋、岐阜地方を主として広まっています。

バブルの頃には団地用の特別なサイズの畳が登場しました。五八間より小さい五六間です。近年建築された家屋に多く特に団地に多いことから団地サイズや団地間と呼ばれています。

畳は、畳床といわれるわらを主体に作られた構造体に、イグサで作られた「ゴザ」を敷いたものです。畳床は部屋の空気の湿度を調整し、断熱材の働きをします。またイグサには空気を浄化すると効果もあります。

日本で育った、畳と和室。フローリングもいいけれど、畳を見直してみるのもいいかもしれません。イグサの香る新しい畳にごろ寝する爽快感はフローリングの部屋では味わえない贅沢です。

本間間(ほんけんま:京間:六三間)95.5×191.0cm
(長い方が六尺三寸に由来)
三六間(中京間)91.0×182.0cm(縦横が三尺x六尺に由来)
五八間(関東間)88.0×176.0cm(長い方が五尺八寸に由来)
五六間(団地間)85x170cm(長い方が五尺六寸に由来)