[671]炭酸飲料

蓋を開けるとプシュッとなる炭酸飲料は見た目の爽快感もあってか夏の飲料には欠かせないものです。しかし、炭酸飲料を多く摂り過ぎますと虫歯になるとか骨を溶かすとも言われます。本当でしょうか?

実際に骨や歯は三種類のリン酸カルシウムでできています。そしてこのリン酸カルシウムは酸に溶けます。炭酸飲料は酸性ですから、従って骨や歯を炭酸飲料に浸けておきますと溶ける、といえます。

しかし、実際の人体では骨が直接炭酸飲料に触れることはありません。従って炭酸飲料のせいで骨が溶けると言うのは何らかの因果関係でそうなるといっているのでしょう。

骨というのは常にカルシウムが入れ替わってその強度を保っています。しかし炭酸というのは骨になるべきカルシウムと結合してしまう性質があり、骨を作るためのカルシウムが骨を作る前に炭酸と結合してしまって骨にならず、従って骨の成長を妨げる、というものです。炭酸飲料を多く摂り過ぎますとこのような弊害が起こる可能性も否定できません。

また、口の中では炭酸飲料が直接歯に接しますが、短時間であり、その間に歯が溶けてしまうことはありません。しかし炭酸飲料に限らず食物のカスが歯に作用しますので、歯磨きをせずほっておくと虫歯の原因になります。

ということで、コカコーラや炭酸飲料などが骨を溶かしていくことはないでしょう。ただし炭酸飲料は多くの糖分を含んでいるので、多く摂取するのは健康にはよくありません。何事も適量、ほどほどがよろしいようで。

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