[668]キャットフィッシュ

キャットフィッシュはそのまんま訳すと「猫魚」。しかしこれは日本では「なまず」のことを指していいます。ヒゲがあるので「猫」なのか、底にじっとして獲物を待ち構えるので「猫」なのかは定かではありません。しかし愛嬌のあるところは猫に通じるところがあるともいえます。

このキャットフィッシュ、日本ではあまり食べませんが、アメリカでは安価な白身の魚として一般的、むしろ貴重な蛋白源となっています。淡水の底に住む魚なので、そのままではちょっと泥臭く、フライとかナゲットにして食べます。スーパーで買えるキャットフィッシュはフィレになっていて使い勝手は良いようでルシーな素材として人気上昇中です。

日本で「しみず鯛」として売られていたのもこのキャットフィッシュ。鯛と言えば高級魚の代名詞。鯛は魚の味の指標とされ魚の中の大将です。その効果をあやかろうということで「しみず鯛」と名づけられましたが、鯛では無いのに鯛と名をつけることは混乱を招くとして最近ではしみず鯛という名では売られていません。ちなみに現在鯛と名がつけられるのはもちろんタイ科の魚であり日本近海では9種類しかありません。

同じようなものでティラピアという熱帯魚もいます。こちらは「いずみ鯛」または「ちか鯛」と呼ばれて売られています。エジプトナイル川に住む魚で同じく味は淡白で鯛に似ています。

マダイを始め日本では魚はどうも値が高い傾向にあります。これからは海外で養殖加工された「青い目の魚たち」が食卓を席捲することでしょう。

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