[643]ベルベット

「VELVET」

ベルベットはビロードとも呼ばれ、ソフトな感触と深い光沢でフォーマルなドレスやカ-テンの生地として古くから親しまれています。ベルベットは元々鹿の角芽に生えている柔らかい産毛のこと。角芽とは若鹿の角が生えてくる時に盛り上がってきたところをいいます。角芽は柔らかい毛で覆われていますが、角が伸びてしまうとこの毛は無くなってしまいます。

ベルベットもビロードもベロアも語源はラテン語。元は同じものですが、現在繊維業界では微妙に使い分けているとのこと。別珍はベルベッチン(velveteen)を日本語に当てたもので、ヨコ糸をパイルに織った物で綿ビロードともいわれます。別珍の中でパイルをうね状に織ったものをコーデュロイ(コール天)といい、ベロアはベルベット調に編まれたニットの呼び名に使われているようです。

ベルベットは13世紀頃のイタリアが発祥の地で、日本には約500年前に渡来したといわれています。現在では国産されるようになったのは昭和に入ってからで、現在では福井県が主要産地となっています。ビロードを漢字で書くと「天鵞絨」これでビロードと読ませます。難しい?

ベルベットにはレ-ヨンベルベット、綿ベルベット、シルクベルベット等があるがいずれも手入れが必要。生地に毛並みがあるのでもちろんアイロンはかけられません。絹のものは虫もつきやすいので注意が必要。しわが寄ったり毛が寝てしまうと価値が半減するのでハンガーにかけて保管します。多少のしわは蒸気に当てれば回復します。クリーニングはドライが無難。洗濯機で洗ってダメにしたという話はよく聞きます。

【ブラック・ベルベット】

さて、ここで簡単でおいしいイギリス流のビアカクテルを紹介しましょうか。カクテルの名前は「ブラック・ベルベット」。用意するのはスタウト(黒ビール)と、シャンパン(スパークリングワイン)。

大き目のゴブレットに冷やしたスタウトとシャンパンを左右から同時に注ぐ。これで出来上がり。極めて簡単。見た目のきれいでおしゃれなカクテルのでき上がり。黒ビールのコクシャンパンの甘さが見事にマッチしたカクテルです。シャンパンはドライなものを使うと切れ味が増します。お試しあれ!

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