[628]亜麻色の髪の乙女

島谷ひとみが自ら歌い出演する「花王エッセンシャルダメージケア」のCM。バックに流れるそのCMソングは「亜麻色の髪の乙女」。

しかしなんか違う・・。やはり「亜麻色の髪の乙女」はザ・ヴィレッジシンガーズじゃなきゃ・・。

これは40~50代のオジサンオバサンには懐かしい1960年代のグループサウンズ「ザ・ヴィレッジシンガーズ」の曲。

ザ・ヴィレッジシンガーズは最初フォークロックグループとしてデビューしましたが、おりしもGSブーム。筒美京平のデビュー作「バラ色の雲」が爆発的にヒットし一躍人気グループの仲間入りを果たしたグループです。

前衛的な衣装をまとったグループが多い中、清楚なスーツにショートヘア、IVYルックで決め、リードボーカルの清水道夫の甘い声とあいまって清潔なイメージで人気を呼んだグループですが、実際はドラムの「林ゆたか」など相当なワルだったようです。「林ゆたか」は後に西野バレエ団の「奈美悦子」と結婚しましたね。

そのザ・ヴィレッジシンガーズの二つ目のヒット曲がこの「亜麻色の髪の乙女」です。(作詞:橋本 淳 作曲:すぎやまこういち)http://www.fukuchan.ac/music/gs/amaironokami.mid

そのころ清純派GSとしては渡辺プロの「ザ・ワイルドワンズ」とホリプロの「ザ・ヴィレッジシンガーズ」がしのぎを削っていましたが、やがてGSも飽きられ、楽曲は歌謡曲化してマンネリに陥り、次々と解散。残ったグループもムードコーラス路線を辿ったのです。

クラシックで「亜麻色の髪の乙女」といったら近代フランス音楽の巨匠ドビュッシーの作。幻想的な曲です。http://www.tamagoya.ne.jp/potechi/cheveux.mid

ちなみに「亜麻色」というのは麻の一種である「亜麻」の色で、薄い黄土色のような色です。ロシア系ゲルマン系人種に多い髪の毛の色ということです。

【関連記事】
[1101]昭和を代表する作詞家・阿久悠さん逝く