[611]しみそばかす

2023年1月20日

まもなく夏。日焼けの季節です。こんがり健康的に焼くのもこれまた魅力的ですが、しみやそばかすになってはそりゃーもう大変。

しみやそばかすはメラニンという黒い色素の沈着でできます。メラニンは主に紫外線に当たると、その紫外線から身体を守るために皮膚の表皮で製造され、その結果として日焼けとなり皮膚が黒くなります。別に太陽光線で肌が燃焼して黒くなっているのではなく、黒い色素が製造されているというわけです。

日焼けした皮膚(表皮の基底部)で製造されたメラニンは段々上部に上がっていき約28日目に新陳代謝によって垢となってはがれていきます。日焼けした肌もいつしか薄くなり、元の白い肌に戻ります。

ところが、何らかの理由でメラニンが過剰に作られる場合があります。紫外線を多く浴びた時のほか、女性ホルモンであるプロゲステロン(黄体ホルモン)があ上昇した時もメラニンが作られます。しみが女性に多いのはこの女性ホルモンのせいだとされています。

そのほか、ストレスや年齢、食物などもメラニンに影響します。特にレモンやセロリ等をたくさん食べた後に紫外線にあたると、通常より多くメラニンが作られる事がわかっていますので、これらのもの食べるのは夜にするなど注意したほうがよさそうです。

さて、しみとそばかすですが、30~40代の女性に多く現れるのは肝斑といいます。顔の左右に対称位置に現れるのが特長です。原因はまだ明らかにされていませんが、女性ホルモンが原因ではないかと考えられています。

中年以後、顔面、腕、手に生じるのが老人性しみ(老人性色素斑)です。原因としては長期にわたる日光被曝が考えられます。隆起して腫瘍になることもあります。

そばかす(雀斑)は遺伝的要素が強く小児期に発症することが多く、顔面のみならず肩、背中、腕、手などにも出ます。

では、これらのしみそばかすを防ぐにはというと、まず紫外線にあたらないようにすることが大事です。これからの夏場は紫外線も強烈。帽子や日傘、サングラスやスカーフなども必須アイテムです。また日焼け止めクリームも効果的。

さらに、ビタミンB類や色素の漂白作用のあるC、血行を促すEを多くとる食事を心がけます。また肉体的に疲労しているとメラニンが増えやすくなりますので十分に睡眠をとり気分をリフレッシュすることも大事です。

とどめは美白化粧品でメラニン生成を抑えることでしょう。美白に効果的な成分は、ルシノール、コウジ酸、アルブチン、ビタミンC誘導体、プラセンタエキス、油溶性甘草エキス、カミツレエキス、などです。お使いの化粧品の成分をチェックしてみてはいかがでしょう?

※注:牛由来のプラセンタエキスは狂牛病関連で敬遠しておいたほうがいいでしょう。

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