[576]外貨預金

さて、いよいよ4月からペイオフ解禁。ペイオフとは

「銀行が破綻したときは全額返却せず、一定額を支払ってそれでチャラにするよ。足りなくても文句いわないでね。ごめんね」

という身勝手な制度です。つまり預金しても万一の時はそれが戻ってこないという極めて危険なリスクが私たちにのしかかってくるということです。預貯金が保護されないとなれば自分で資産を守ることを考えなければなりません。いままで銀行に預けてさえいれば保護されて、かつ自動的に増えていた、なんて事のほうが異常であったと認識する必要がありそうです。

日本で生活していると「円」で給料をもらっていて、それを「円」として使っているのでその価値が下がっているのか上がっているのかよくわからない部分があります。しかし、世界的に見ると円安になっており、資源のほとんどを輸入に頼っている日本としては、このまま円安が進めば物価が倍以上に値上がりし、相対的に円が目減りすることにもなりかねません。おりしも年金債務や不良債権問題など山積み状態。円安の材料はたんまりあるのです。

そこで、預貯金を円ではなく資産の一部を目減りの少ない外貨預金にするという手があります。銀行にいくらかの円を持っていき、ドルあるいはユーロで預貯金口座を開きます。あるいは証券会社の窓口でドルあるいはユーロ建ての投資信託を行なう。円資産だけでなく外貨資産を持つことで自分の財産を守ることになるのです。

ただし外貨預金が完全に安全かというとそんなことはありません。やはり外貨は外貨なりのリスクがあります。要は色々なリスクに備えて資産を分散することに意味があるのです。

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