[545]パンジー

2013年5月10日

寒い季節に色鮮やかな花を咲かせるパンジー。比較的丈夫で育てやすいので初心者でも大丈夫。また他の植物と組み合わせることにより流行の寄植えにもでき、初心者のみならず上級者でも満足のいく素材となります。お庭にパンジーの絨緞を作ってみるのもよし、コンテナガーデンでしゃれてみるのもよし。クリスマスや年末の彩りとなって素敵です。

パンジーという名前は「物思いにふける」という言葉からきたもので、別名「三色すみれ」と呼ばれる花です。花言葉は「私を思って」。

スミレには芳香豊かなものもありますが、パンジーの花には匂いがありません。そのわけは伝説が物語っています。

昔、三色すみれにはとてもよい香りがあり、また薬効があったとされます。そのために大勢の人々がやって来て野原を歩き回り荒らしてしまいました。三色すみれはこれを見てひどく悲しみ、三位一体(キリスト教でいう神と子と聖霊)の神様に人々が探しにこなくなるよう匂いを消してくれるようにお願いしたのです。

願いは聞き入れられ、それ以来三色すみれから香りがなくなり「三位一体の花」と呼ばれるようになったということです。

【パンジーの育てかた】

マニアは夏の終わりに早くも種まきをします。暑さに弱いので、周囲を涼しく保つのがコツ。また、パンジーの種は蟻を呼ぶので蟻にも気をつけます。芽が出たら、今度はナメクジが食べにきます。全く油断ができません。

種まきが面倒だという人は、この時期園芸店やホームセンターで大量にパンジーの苗が売っていますので、好きなものを選んで買いましょう。

苗選びのポイントとしては、

・株がしっかりしていてぐらついてないもの
・丈がつまっているもの
・枝数の多いもの

を選びましょう。植え付けに使う用土は水はけのよいものを使い、ポットから苗を抜いて植え付けます。株の間は5cm程度。ポットから抜いた時に根が詰まっている時は、根をほぐして植えます。パンジーだけでもきれいですが、他の植物と寄せ植えするのがトレンドです。

育てる時に注意はまず日光にはよく当ててください。また花期が長いので肥料も薄めのものを続けます。花芽がどんどんついて長く咲きます。

花ガラはほっとかないでまめに摘みとります。種をつかせてしまうと、養分を種に取られて次の花芽ができなくなってしまいます。花後はすぐに花ガラを摘みます。そうすれば次々に花芽をつけ、長い期間楽しめるでしょう。

寒さには非常に強いですが、特に寒冷地では霜よけをします。上から寒冷紗もしくはダンボールをかけて霜を防ぎます。寒さに当てた方が丈夫な苗が育つので、霜の心配のない昼間は覆いを外して、十分に日光に当てましょう。

パンジーはアブラムシやカビが出ることがあります。水はけのよい土を使って多湿にしないように心掛けます。水やりも頭からかけないで根本に優しく差します。病虫害が出たら薬を使ってもいいですが、パンジーの花びらを食用にする時は薬は使いません。パンジーの花びらはサラダの色取りに使うと春らしいレシピとなりますので是非チャレンジしてみてください。