[931]冬季オリンピックあれこれ

まもなく2006年トリノ冬季オリンピックが開催されます。開催地はイタリア。日本選手の活躍、期待したいですね。そして4年後の次の冬季オリンピックはカナダのバンクーバーと決まっています。

日本で開催された冬季オリンピックは1972年札幌大会です。当時のハイライトはなんといっても銀盤の妖精ジャネット・リン。総合で銅メダルなのに人気は一番でした。転んでも笑顔を絶やさない清々しさに全世界の観客を魅了されました。ちなみに女子フィギュアスケートのシングル金メダリストはベアトリクス・シューバ(オーストリア)、銀メダルはカレン・マグヌセン(カナダ)でした。

札幌の4年前の冬季オリンピックといえば1968年のグルノーブル大会。これはフランスで行なわれた大会です。記録映画でもある「白い恋人達」という映画とその音楽は有名、誰しも聞いたことがあると思います。

この大会で活躍したのが男子アルペンで三冠王となったジャン・クロード・キリーです。オーストリアのカール・シュランツとバトルと繰り広げましたが、地元フランスの陰謀(といわれている?)でカール・シュランツは辛酸を舐めることとなります。

その後札幌でもカール・シュランツは不遇でした。スキーのメーカー「クナイスル」を派手に書き込んだスキー板を使用して、これまた失格となり、札幌を去ったのです。だいぶ思い出しましたか?

歴代冬季オリンピックの舞台は、アルプスを囲む、イタリア、フランス、スイス、オーストリアの4国が最も大きな存在感があります。

第5回、1948年のサンモリッツはスイス。第7回、1956年のコルチナ・ダンペッツォはイタリア。第9回、1964年のインスブルックはオーストリア。第10回、1968年のグルノーブルはフランスとなっています。そして記念すべき第1回の冬季オリンピックもフランスのシャモニーで行なわれています。

第7回のコルチナでは、オーストリアのトニー・ザイラーがアルペン競技で金メダルを独占しました。またこの大会では、日本の猪谷千春氏がアルペン種目スラロームで日本初のメダル、それも銀メダルを獲得、スキー史に残る大会となりました。これらのヨーロッパの都市はそれぞれが強いイメージを持って雪と氷と山岳と美しい景色の象徴となっています。一度は行ってみたいと思うでしょう。

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