[1097]エンジュ

木へんに鬼と書いてエンジュと読みます。「槐」という字です。マメ科の植物で夏に花が咲き、秋には莢に入った豆がたわわに実ります。

エンジュは銘木として扱われ、表札や仏壇の材料として使われる関係もあり、「延寿」という縁起のよい字を当てることもあります。「槐」からイメージされる鬼というのは怖い印象がありますが、天界を守る秩序の番人という意味もあり、必ずしも縁起が悪いということではありません。

エンジュは別名アカシアといいます。西田佐知子の歌「アカシアの雨がやむとき」にもあるように、こちらの名前の方が親しまれているのではないでしょうか。アカシアに似たものにニセアカシアというのもあります。こちらは木の枝に針があるので針槐(ハリエンジュ)と書きます。アカシアは槐(エンジュ)。

ニセアカシアとはなんとも気の毒な名前ですが、花はアカシアより大きく派手です。そのためアカシアといえばこのニセアカシアをさして言っている場合も多いでしょう。ニセアカシアは春に芳香のある花が咲き、夏に豆が成ります。木に鬼と書くのは本当はアカシアではなく、もしかするとニセアカシアの枝の針を鬼にイメージしたものかもしれません。

ニセアカシアは葉の色が黄緑色で葉が薄いため透過される太陽光が非常にきれいです。夏の暑い盛りに涼しい木陰を作るので街路樹として人気が高いです。ただし、根が広く回り、狭い街路では根が住宅に影響を与えることもあるので広い場所に向く樹木です。