[1155]神社と神宮

2014年8月13日

神社と神宮、どう違うのでしょうか?
神社と神宮の区別はこう考えるとわかると思います。

神社=神様が降りてくるところ。用が済めばお帰りになる
神宮=神様が常駐しているところ

神社の「社」は「やしろ」と読みますが、屋代(やしろ)とも書き、これは結界を表します。結界とは神様が降りてくる場所で、紐などで囲った領域をいいます。家を建てるときに執り行う地鎮祭などで、竹を四隅に配し、紐をかけた光景を見ますが、これが社(結界)です。地鎮祭はここに神様をお呼びして、建物を建てる土地を浄化する行事です。

社は神様が降りてはきますが、用が済めば帰ってしまいます。できればいつもいて欲しいと思うのが人情。そこで、神社にお宮(御屋=おみや)を置くことになります。お宮とは神様の住居。家を提供することで神様に常駐していただくのです。

神様にも親や兄弟がいますので、その神様たちも降りてくることがあります。そのため神宮の中に神社があったりもします。先日訪問した千葉県の香取神宮では、本殿の神様のほか、その母親である神様の神社も香取神宮の境内のなかにありました。

香取神宮には、要石(かなめいし)という地震を抑えている石が地面から頭を出しているのですが、この石を見張っている神様のお社も中にありました。ちなみに、この要石は茨城県の鹿島神宮にもある要石と対になっているそうです。地震を起こす鯰をこの石が抑えているとのこと。

香取神宮と鹿島神宮は非常に近いので一日で両方を巡ることができます。雄大な鹿島神宮と荘厳な香取神宮を対比してみるとなかなか興味深いと思います。

鹿島神宮
鹿島神宮

鹿島神宮(2008.01.14撮影)

香取神宮
香取神宮

香取神宮(2008.01.14撮影)

鹿島神宮の要石
鹿島神宮の要石

鹿島神宮の要石

香取神宮の要石
香取神宮の要石

香取神宮の要石

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