[1157]レアメタル

以前はバッテリーなど町内会のゴミ収集どころか市のクリーンセンターでも引き取らず、やむなく産廃業者にお金を払って処分してもらっていたものですが、最近では巡回する廃品回収業者が持っていくようになりました。どうも廃バッテリーからも資源の再生ができるらしいのです。

最近再生業界で注目を浴びているのがレアメタルといわれるもの。レアメタルとは、非鉄金属のうち「銅」「亜鉛」「アルミニウム」等の産出・利用量が多い品目(ベースメタル)以外の希少性が高い金属のことを指しています。レア(希少)なメタル(金属)ということで、そのまんま希少金属。

希少の意味は、産業上利用する需要があるのに「希少」ということで、いわゆる産出量が絶対的に少ない貴金属とは意味合いが異なります。もちろん貴金属もレアメタルであることには間違いありませんが「産出量・埋蔵量は多いのだけれど、分離生成するのが技術的に難しい金属」というニュアンスでレアメタルというようです。

レアメタルの代表格は電池でおなじみのリチウムや鉄に混ぜると飛躍的に高度が増すタングステン。これは特殊鋼や超硬工具などに欠かせません。プラチナは自動車の排気ガスを浄化する触媒として知られていますが、今話題の燃料電池にも欠かせないものです。人気の「薄型テレビ」等の液晶パネルに利用される「インジウム」も注目のレアメタルです。

ちなみに使わなくなった廃携帯電話にも一台あたり約0.03グラムほどの金が使われており、廃携帯電話1トン分から約150~300グラムほどの金が再生できます。これは金鉱石から採れる金が1トンあたり5~50グラム程度しかないことを考えるとまさに宝の山。廃携帯電話の山が「都市鉱山」とも言われるゆえんです。

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