[1217]日本の国旗と国歌

日本の国旗は日章旗、つまり日の丸。そして国歌は「君が代」。

誰もが知っている日本の国旗と国歌ですが、正式に決まったのは1999年(平成11年8月13日公布施行)のこと。これは日本の国旗と国歌を決めた法律「国旗及び国歌に関する法律」によります。意外ですがつい最近のことなのです。

《国旗国歌法》

第1条 国旗は、日章旗とする。
第2条 国歌は、君が代とする。
附則 施行期日の指定、商船規則(明治3年太政官布告第57号)の廃止、商船規則による旧形式の日章旗の経過措置。
別記 日章旗の具体的な形状、君が代の歌詞・楽曲。

これだけの法律です。

日章旗とは日の丸のことですが、これが使われたのはかなり昔の平安時代からとされています。正式に日本のシンボルとして採用されたのは江戸時代末期から。当時の島津藩が海外交易用に使っていた日の丸を、民間の商船であるという目印に江戸幕府が正式に採用したのがのが起源です。

その商船時代の旗は日の丸の位置が竿側に多少ずれていたものでしたが、国旗国歌法により、現在は中心位置になっています。法律の附則は以前の規格でも使えるようにした但し書きです。

《国旗の仕様》

縦:横の三分の二
日章:直径 縦の五分の三
中心:旗の中心
色は地は白色、日章は紅色

制定のいきさつは、ご存知のとおり、学校等で国旗掲揚、国歌斉唱が行われなくなったため、これを遺憾とした文部科学省が法の制定の方向で動いたものです。この点につきましては、裁判でも争われた経緯があり、共産主義(あるいは左翼)とナショナリズム(あるいは右翼)の関連があり白黒させるのは難しいところです。日教組も絡んできます。

ところで、戦争映画でよく見る日本の軍艦に掲揚されている朝日のマークの旗は「旭日旗旗(きょくじつき)」といって、日章に旭光をデザインしたもの。旭日旗は敗戦後一時は使用を中止しましたが、現在では陸上自衛隊が光線が8条ある「八条旭日旗」を、海上自衛隊では光線が16条ある十六条旭日旗を使っています。航空自衛隊はアメリカ臭のする鷲をデザインしたものになっています。自衛隊旗はいずれも旧日本軍隊色が非常に強く、このあたりも海外を刺激してしまう原因となっていると思います。

国歌「君が代」については次回

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