[1234]企業献金とは?

2013年5月17日

民主党の小沢代表の身辺が揺れています。西松建設の企業献金が政治団体を隠れ蓑に小沢一郎氏に対して行なわれていたのではないかとの容疑で公設秘書が逮捕されるという事態。公設秘書といえば議員の身辺を管理するマネージャー。その秘書の行動を把握していなかったということは当議員にとってありえないことです。おそらく小沢代表の進退問題に発展するのではないでしょうか。

なぜ、今回の献金が問題になっているのでしょうか。

それは、議員は企業から直接献金を受けてはいけないことになっているからです。【企業献金は禁止】なのです。しかし非営利の政治団体からの献金はしてよいことになっています。そこで企業は政治団体から献金をしたように見せかける行動に出ます。今回の事件は、西松建設のOBによる政治団体からの献金に見せかけた企業献金ではないか、というのがポイントです。

なぜ、企業献金はいけないのでしょうか?

企業は営利団体です。株主がいて、社員がいて、経営者がいます。全社一丸となって利益を追求するのが理念です。その企業は政治家に献金するということはどういうことなのか?

一つは見返りを期待することです。献金をして有利に取り計らってもらう。これは企業としては美味しい話です。しかしこれは政治と企業の癒着をもたらす元凶であるということで今は禁止となっています。

もう一つは、政治家を応援するという意味での献金です。一見よさそうなこの理屈ですが、せっかく汗水たらして得た利益をなんで政治家に寄付しまうのか?本来ならば、株主や従業員に還元するのが筋です。公益福祉団体に寄付するのとはわけが違う。ということでこの献金はありえないこととなります。

つまり企業献金は見返りを前提としたものであり、これは賄賂と同じであるという理由から、禁止となっています。

現在では、献金は政治団体を通じてしかできないことになっていますが、これも今回の事件のように隠れ蓑になる可能性が高いとなれば、いずれこれも禁止になるのではないでしょうか。