[907]数え年は簡単で便利

2013年5月26日

いまどき数え年で年齢をいう人はいないでしょう。いたとしても高年齢のおじいちゃんおばあちゃんくらいでしょうか。でも、この数え年は結構簡単で便利だったりするのです。

数え年では生まれたばかりの赤ちゃんはその時点で1歳となります。そして、新年を迎える度に年を取ります。つまり、12月31日に生まれた赤ちゃんは元旦には2歳です。お正月は赤ちゃんだけではなく、家族も国民全員も一斉に年を取ります。だからお正月はとてもめでたい日なのです。国民一斉に、お正月に、というところがいかにも日本的です。

数え年は数えかたが簡単なため、万人に受け入れられ長年にわたって日本の慣わしとなりました。いまでも厄年や長寿を祝う行事は数え年で行います。還暦は60年で「えと」が一巡するので還暦というのですが、実際は数え年の61歳で行ないます。

還暦(かんれき)祝……数えの61歳
古稀(こき)祝…………数えの70歳
喜寿(きじゅ)祝………数えの77歳
傘寿(さんじゅ)祝……数えの80歳
米寿(べいじゅ)祝……数えの88歳
卆寿(そつじゅ)祝……数えの90歳
白寿(はくじゅ)祝……数えの99歳
百寿(ひゃくじゅ)祝…数えの100歳

昭和25年に年齢法が施行され、以降は年齢を言い表わす方法は満年齢に統一されました。その結果、現在では満年齢がごく普通のものとなっているのです。