[908]ジェット燃料

クルマのエンジンはガソリンを燃料にして動いています。ではジェット機の燃料はなんでしょう?ガソリンよりすごい燃料と思っている人は多いのではないでしょうか?

じつはジェット機の燃料は、ケロシンと呼ばれているものなのです。早い話が灯油です。厳密には灯油じゃないのですが原油から灯油を精製するときに同時にできるものです。灯油とジェット燃料はとてもよく似たものです。ガソリンより価格が大幅に安いのが特徴です。

ジェット燃料は燃えやすい高温・高圧の空気を用いるため、ガソリンのような爆発性・揮発性は必要ありませんし、高空での耐寒性、火災の危険性を抑える、値段が安く調達しやすい、などの利便性からケロシンが使われているようです。

同じ飛行機でもセスナのようなプロペラ機はガソリンで飛んでます。ディーゼルエンジンの飛行機もあります。デーゼルエンジンの燃料はやはり灯油の仲間である軽油です。

ちなみにジャンボと呼ばれるボーイングB747は約200億円。燃費は60m/リッター。さすがにジャンボだけのことありますね。ジェット機の燃料タンクはそのほとんどが翼の中にありますが尾翼にも分散して搭載しているものもあります。

参考ですが、ジャンボ(ボーイング747)より新しいB777の性能を以下に紹介します。

Boeing777-200のスペック
全幅 60.9m
最大離陸重量 約200ton
全  長 63.7m
全  高 18.5m
離陸滑走距離1,910m
着陸滑走距離1,780m
座 席 数 スーパーシート 18席 普通席 358席
巡航速度 870km/h
エンジン形式名 PW4074
航続距離 4,370km
エンジン推力 33,800kg×2基
最大運用高度 13,100m
燃料容量 117.3 kl

この航続距離を燃料容量で割りますと約37mとなります。リッターあたりたったの37mしか飛べないのです。ただし、航空機の場合の燃費は距離ではなく、時間で表します。実際飛ぶ時の目安は航続率という指数を使います。「リッターあたり37m」というのはあくまでもクルマ感覚でわかりやすく説明するためです。
(加筆修正版)

【関連記事】
女性のためのクルマ読本[194]暫定税率期限切れ…しかしガソリン価格下がらず
週刊節税美人[56]目的税(ガソリン税)