[471]サーロイン

最近巷ではタン塩が人気です。焼肉屋でも欠かせないメニューとなっていますが、関西では塩タンというようですね。タン塩は牛の舌の肉を薄く切って、塩味とレモンでさっぱりいただく焼肉料理です。薄く切るのはタンはちょっと臭みがあるのと、結構脂っぽいので脂肪を落としやすくするためだと思います。

さて、タンとは英語だとTongueと書きます。そうですよくパン屋さんに置いてあるバネの効いたハサミをトングといいますが。草食動物は舌をハサミのように器用につかって食事をするところから、命名されたのでしょうか。

さて、牛肉といえば、よく聞くのがサーロイン。これはいわゆる背中のロースにあたります。ロースには3種類あって肩のほうから肩ロース(Chuck)、リブロース(Ribeye)、サーロイン(Sirloin)という順番になっていて、うまみでは肩ロースのほうから、脂肪があってうまみが強いのがサーロインのほうからとなっています。ステーキはサーロイン、ローストビーフはリブロースや肩ロースがいいと思います。

テンダーロイン(Tenderloin)はいわゆるフィレ肉で、使うことの少ない筋肉なので脂肪も少なく柔らかい肉です。さっと炙って食べると美味しいです。Tボーンステーキというのは、サーロインとフィレが骨をはさんでくっついている部位をステーキにしたもの。両方の肉を味わえるステーキとしては最高のものです。

サーロイン、テンダーロイン、リブロースは焼いて美味しい肉ですが、牛肉は煮込んでも美味しい料理ができます。うまみは多いけど少々硬い肉に最適なのがシチュー。牛テイル(尾=tail)やヒザ(Hocks)、頬肉(Cheek)などはとても美味しいダシが出ます。先ほどのタンもシチューにしても独特のうまみが出て美味です。

ばら肉(Brisket)は焼肉屋ではカルビといわれます。あばら骨がついたものが骨付きかルビ。うまみ脂肪分ともかなり多いので、網焼きにして油を落として食べると美味しいです。

ちなみに、ラーメンのスープは豚と鶏で取りますが、牛骨が手に入れられるなら是非使ってみてください。コクが出ます。

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