[468]水性塗料

ちょっと前までは、水性塗料は塗膜がぼてぼて厚く弱く、けれども安全だという理由のみで素人向きとされていました。ペンキ屋さんが使う塗料は業務用の油性塗料が主流でした。

しかし、油性塗料は揮発油を溶剤として使うので、身体への心配や環境汚染が考えられます。その点水性塗料は溶剤が水ですから、安全なわけです。塗装職人は毎日の付き合いですから、身体への安全性はとても重要です。

最近では、各塗料メーカーの研究と努力のおかげで、油性塗料に負けない性能を持った水性塗料が続々登場しています。今まで弱いとされていた浸透性や保護力が油性塗料に負けないくらい改善されました。もはやあえて油性塗料を選ぶ必要は無いといえます。それでも油性塗料でなければダメという、マニアックな人もいる事はいるのですが。

そのそも塗料とは、塗った時にいかにその素材に根を張るかで、塗膜の強さが決まります。水性塗料の場合は水が浸み込むのですが、油性塗料はもともと浸透性が水より高いので、薄い塗膜なのに強靭であるという性能を誇っていました。逆に浸み込むために、二度塗りしなければならないという手間もあります。最新技術により、浸透性が確保され、元々塗膜が丈夫な水性塗料が今後の主流となるのは間違いの無いところでしょう。

ところで、油性塗料といっても、大まかに2種類あります。揮発性の弱い溶剤を使ったペイント系の塗料と、揮発性の強いシンナーを使ったラッカー系の塗料です。ラッカー系の塗料を重ねて塗るときは、下地がペイント系だとチジミを起こしますので注意が必要です。

重ね塗りの場合は、水性塗料には水性塗料を、ペイント系の塗料には同じくペイント系の塗料を使いましょう。

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