[459]ニンニク

子供のころ具合が悪くなると、母親がニンニクを一カケまるごと焼いて食べさせ手くれた。不味くはなく、ほくほくしてむしろおいしい。ニンニクは昔から滋養強壮には絶大な効果があり、6500年も前から人類に愛されてきた理由がわかるような気がします。

焼肉レストランに行くと、ニンニクをまるごと、そしておろし金をだすところがあります。こういう店は必ずおいしい。またラーメンにはニンニクは欠かせませんが、ニンニクを一生懸命皮むきしている仕込み姿をラーメン屋の厨房で発見したら、その店は間違いなくおいしい店。ビン詰されたおろしニンニクは便利ですが、おいしさは生のまるごとニンニク敵わないのです。

ご家庭でも手間を惜しまずにニンニクを皮をむいて使ってみましょう。チューブニンニクやガーリックパウダーを使うより、一味も二味も違います。ただし手が臭くなります。たくさん剥くと手の先が沁みて痛くなります。

さてニンニクは耐え忍ぶ「忍辱」という言葉からきていますが、発祥はかなり古く、紀元前3000年前には栽培されていたとされています。また紀元前1300年頃には古代エジプト時代でも強壮食品として用いられ、ピラミッドを建設した労働者が体力増強のために使用されたといわれています。

またニンニクには、サチヴァミン複合体という成分が含まれていて、これには19種類の有効成分が含まれており、血液内のコレステロール値を下げたり、循環をよくする働きがあるため、血圧の正常化に効果的です。また人間の身体の中にあるビタミン類を保留させる力を備えています。最近ではアトピーにも効果的であるとの実験結果も出てきたようです。ニンニクは日常に欠かせない大切な野菜といえるようです。

おいしく滋養強壮に効くニンニクですが一番の難点は臭うこと。ニンニクのあの独特の臭いは、アイナリーゼという分解酵素よって出てきます。無臭ニンニクはのこアイナリーゼを独自の製法で取り出したものです。また、家庭でもできる無臭法は180度以上で加熱すること。こうすると臭いが多少ですが抑えることができます。しかし、ニンニクはやはり臭いを気にせずおいしくいただきたいものです。臭いを気にしていたらおいしい餃子も楽しさ半減ですもんね。

ちなみに、ニラやネギもニンニクの仲間。臭いの強い野菜はおいしいことでも共通しているようです。

【関連記事】
ニンニク木酢液