[394]口臭

女性雑誌や化粧品会社が「一番気になる体の匂いは?」というアンケートをとると、一位はいつも口臭だそうです。他人の口臭が気になったとき、自分はどうなんだろう?と心配になるらしいです。

そもそも人間の口は多少なりとも匂うものなんです。食べ物を食べなきゃならんし、呼吸もしなければならない。口は内臓と繋がっているわけですから匂わない方がおかしいというわけです。

でも、そうは言っても口臭のキツイ人いますね。どうして口臭がキツクなってしまうのでしょうか?それは唾液に関係しています。

唾液のにはリゾチームという酵素が含まれていて、それが口の中の雑菌の細胞壁を溶かして殺してしまいます。つまり唾液は口の中で一生懸命殺菌しているのです。唾液のおかげで本来はものすごいニオイを発散する口の中が、他人の迷惑にならない程度に抑えられているというわけなんです。

ところがこの大事な唾液が、朝の起きたばかりの時や空腹の時、緊張したときには減ってしまいます。こういうときは口臭がキツクなります。口臭を抑えるには唾液を盛んに出さなければなりません。

まず朝は、朝食をしっかり摂りましょう。食事をすることで唾液が盛んに分泌されます。食後は緑茶や紅茶などでブクブク口の中をゆすぐこと。そのお茶は飲んでしまってもよろしい。お行儀悪いですか?しかし口臭は防げます。

食事の後は毎度歯磨きをしましょう。歯磨きができないときは口をゆすぐだけでも効果的です。口中は温度が高いので食べて2時間もすると食べカスが発酵して匂ってきます。ちょっとしたうがいだけでもじゅうぶん口臭の予防効果はあります。

虫歯や歯周病も口臭の原因になります。1日中口臭がひどい人はこれを疑います。口臭の主成分はたんぱく質が腐ったり分解されたりしたものですが、虫歯になると、このたんぱく質を分解する酵素を出す嫌気性菌が常時歯の中に住みつき、昼夜なく悪臭を放つようになります。虫歯や歯周病は早めに治療しておきましょう。

ところで、他人の口臭は気になっても自分のニオイにはを気づかないものです。それは嗅覚というのは慣れ易くできていて、いつも嗅いでいる自分のニオイには慣れてしまうからなんです。こと口臭に関しては自分でわからないだけにトラブルが尽きない所以なのです。

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