[390]首都高速道路(2)

2013年5月19日

東京の首都高速は渋滞道路でとても高速道路と呼べる代物ではありませんが、なぜか「首都高速道路」と呼ばれています。これには訳があるんですね。

いわゆる「高速道路」とは、道路整備特別措置法等の法令により以下のように定義されています。

(1)自動車だけの通行に限られること。
(2)出入はインターチェンジに限られること。
(3)往復車線が中央分離帯によって分離されていること。
(4)他の道路、鉄道等との交差方式は立体交差であること。
(5)自動車の高速通行に適した線形になっていること。

つまりこれらの要件を満たせば高速じゃなくても高速道路と呼べるわけです。「高速道路」に該当する道路には、東名高速道路などの「高速自動車国道」や首都高速道路、阪神高速道路等の「都市高速道路」、高速タイプの一般有料道路が該当し、必ずしも東名高速道路や中央高速道路などの高速自動車国道だけを「高速道路」と呼ぶものではないのです。

更に首都高速道路は料金を徴収する「有料道路」であると共に、道路法に基づく「自動車専用道路」でもあります。自動車専用道路ですから自動車以外は通行できません。たまに人が歩いていたり自転車オジサンが通行していて大騒ぎになりますが。

ちなみに東名高速道路は東京と名古屋を結ぶ高速自動車国道ですが正式名称は第一東海自動車道といいます。また普通「中央高速道路」といえば「中央自動車道富士吉田線」のことです。名神高速道路は名古屋神戸間を結ぶ路線ですが、じつは「中央自動車道西宮線」といい、中央高速ですから基点は東京都杉並区なんですね。