[572]ガラスは液体

ガラスは硬い結晶のように見えます。しかしミクロの目で見ると、網の目が不規則に連なっているだけで、結晶構造をもっていない。この構造はガラス状態と呼ばれるもので、熱を加えればドロドロの液体状になり、冷却すれば再び固まります。その性質はむしろ液体に近いと考えられています。

ガラスと言えば「割れる」ことで周知されています。子供のころよく窓ガラスを割って怒られました。しかし実はこのガラスは実用材料のなかでもっとも強いのです。ではなぜ「割れる」のか?

ガラスの製造工程では、溶融されたガラス素地がほかの物体と接触し、ガラスの表面に目に見えないキズが無数にできます。このミクロの傷によって強度が落ちてしまうのです。もしガラスの表面にまったく傷がなければ、その引っ張り強度は鉄よりも高いといわれています。

ある実験装置が発明されました。それは、強力な磁石を使って無重力状態をつくり、ガラスやプラスチックなどを空中に浮かせたまま溶かすことのできる実験装置です。

この装置により、宇宙でしかできない実験が地上で可能となります。この装置で溶かした物質は完全な球形となるのが特長。こうした装置で溶かされ固まらせたガラスは傷が無く、割れない無敵な素材となることが予想されます。

またひとつ技術が進歩したようですねぇ。

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著者プロフィール

たまごや
1954年1月東京中野区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。現在茨城県にて有限会社たまごや主催。独自の視点によるコンテンツの発信と「感動の園芸・儲かる農業」をテーマとした肥料販売サイト「たまごや商店」を手がける。