2006年6月アーカイブ

[977]ウサギ税

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第960回のコラムではウサギの数え方の話をしました。今日はウサギにかけられていた税金の話です。

今、私たちが暮らす社会の税制は明治維新後の1873年(明治6年)に地租改正条例を公布、これを中心に組み立てられた税制です。すでに酒税やたばこ税などもあり、明治初期に設けられた税金の重要な財源となっていました。その中に面白い税金があります。ウサギ税です。

ウサギ税は1873年の東京府布達「兎取締ノ儀」に基づいて、ウサギの飼育にかけられた税金なのです。兎取締ノ儀は1876年の改正で「兎取締規則」と改称されましたがその内容は次のようなものです。

(1)飼養頭数の届け出
(2)1頭につき、月1円の府税納入
(3)無届け飼養には1頭につき、月2円の過怠金納入

なぜこのような税金が課せられていたかというと、当時はウサギが投機の対象になっており、国民が競ってウサギを飼ってからなのです。理由は何だったのでしょうか。

ウサギは台所のクズ野菜で育つし、たくさんの子供を生む。毛は刈り取って布団の中綿になり、肉は食用、皮は被服になる。つまり、簡単に飼育できて捨てるところがないというわけです。珍らしい種類のウサギはペットとしても高額で売れる。明治維新以後職を失った武士を中心に儲かるウサギ飼育ブームが広がったとされます。

しかし政府がこれを見逃すわけがありません。すかさずウサギの飼育に税金をかけました。当時1羽につき月1円の課税だったようです。当時の物価からすれば大変高い税金です。

ウサギブームは何度かの起伏を繰り返しましたが、ウサギ産業は国家の重要な産業にまでに成長しました。やがてウサギ税は1879年に廃止され一般税に吸収されましたがウサギが明治以降、国家財政や農家の家計に長く貢献し続けたことは確かなようです。

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[976]マスコミに踊らされることなく

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最近「ここぞとばかりやりこめる」といった報道の仕方になんとなく悪意が感じられるのは私だけでしょうか?

ということで、今日は日銀総裁の一連の事件を考えます。

株安の仕掛け筋というのがあります。これは株価をわざと安くさせ、そのときに買って、後の高騰時に利益をえるというものです。株価を下げるためにいろいろな裏工作をします。いわゆる悪材料を探し出し、それを公衆の面前に引き出して世論の洗礼を受けさせるわけです。

日銀総裁の村上ファンドの出資が問題になっていますが「そんなに問題なの?」というのが正直なところです。

「フジサンケイビジネスアイ」より引用:

福井総裁への批判が「感情論、精神論になっている」と指摘するのは、菅野雅明J・P・モルガン証券チーフエコノミスト。「問題は、日銀の金融政策担当者の投資ルール、情報公開制度」としたうえで、「インサイダーなど捜査対象になるようなものでない限り、福井氏個人の進退を問題にするのはおかしい」と疑問を呈した。

日本の国民感情というのはどうもマスコミやマスメディア(テレビ)に踊らされやすいといえます。今回の福井総裁の件も、よくよく考えてみれば裏に糸を引いている何かがありそうな事件です。というか、たいした事件ではありません。

そもそも、日銀総裁とて個人の財産について利殖することについてはなんら問題ありません。国債を買うもよし、株を買うもよし、配当付きの保険に入るのも一向に構わないわけです。日銀総裁という立場を利用して自分に有利に利殖ができないようにするには、日銀の内規もしくは法律の問題です。法に抵触すれば罰せられ、法に抵触しなければ罰しないというのが法治国家の大原則です。しかし、そこに感情論が入り込むのが日本人の悪い癖と言い切ることができます。

アメリカではどうか?

同じ事件が起こったとしたら、これはスキャンダルとなるかもしれません。しかしアメリカの要人バーナンキにしてもグリーンスパンにしても、個人的にいろいろな利殖目的の投資はしているのが当たり前です。しかし、国民はその内容を知ることができる仕組みができあがっているのです。

日銀総裁が1000万円を村上ファンドに投資した、ということです。さらにその利益が1400万円になっているいう話です。しかし日銀総裁にとって1000万円などはした金でしょうし、その利益もたいした額ではありません。悪徳政治家が裏で動かす金は最低でも1億円です。しかもそれは犯罪となる場合が多いのです。

この事件の裏にはもっと重大な事件がありそれに対する国民の視線をそらすことはないか、よく見渡しましょう。感情論に走らず、マスコミに踊らされず、ものの本質を冷静に見極めることを賢明な読者に提言いたします。

[975]ホトトギスの托卵

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托卵とは他の鳥の巣に自分の卵を産み付け、他の鳥に自分の子を育ててもらう自然の仕組み。どうしてそうなったかは定かではありませんが、ホトトギスを含めカッコウの仲間は托卵することで有名な鳥類です。

ホトトギスはウグイスの巣を見つけると、すかさず卵を一個産み付けます。もちろんすでにウグイスが卵を産みつけている巣でないといけません。そしてウグイスの親に気づかれないように、その場でウグイスの卵を一個下に落として数を合わせるのです。

卵の色や大きさもウグイスの卵と同じです。ホトトギスは30cmのある鳥、ウグイスは15cmくらいの小さな鳥なのに卵の大きさが同じというのも托卵のためにそうなってきたのでしょう。

そうして生みつけられたホトトギスの卵はウグイスよりもほんの少し早く孵ります。生まれたホトトギスの雛は、まだ孵っていないほかの卵を巣から全部落としてしまいます。こうしてホトトギスの雛は親の愛情を一身に受けるのです。

しかし、ウグイスの親も「どうも変だ?」と感じるのでしょう。卵が自分のものでないと察するとそれを落としてしまい、最近では托卵に失敗する例もあるようです。そしてホトトギスは今度は違う種類の鳥に托卵することを覚え、自然界では托卵の追いかけごっこが始まることとなります。

他の鳥に自分の子を託すのは、ずるいと思われるでしょうが、これが結構大変なのです。まず体の大きさがぜんぜん違うのに、同じ大きさの卵を産まなくてはなりません。色の形も同じにする必要があります。繁殖期も同じにしなければなりません。また、親が離れている一瞬にその巣に産み付ける技が必要です。そして親に感付かれることが多くなってくると今度は他の種類の鳥に托卵するために、それに似た卵を開発しなければなりません。

ホトトギスの托卵は、多種の鳥にしますが、それぞれ托卵相手の卵の形状や色が違うため、メスの専門職が決まっているのです。ウグイス専門に托卵するメス。ミソサザイ専門に托卵するメス。同じメスが色々な鳥に托卵するのではなく、それぞれに特化しているところがすごいですね。

ココまでするのなら、自分で育てたほうがよっぽど楽なのでは?と思ってしまいます。ホトトギスの仲間は自分で子供を育てられないという説もありますが、自分で育てる夫婦もいるとか。自然は色々な進化の過程で色々なパターンを用意している典型といえます。すべては未来に向けて...。

[974]ホトトギス

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この時期、早朝の散歩でホトトギスの鳴き声を聞くことができます。このすがすがしさは田舎に暮らすものの特権ですね。

ホトトギスは歴史上にはその名文句に登場します。「鳴かぬなら殺してしまえホトトギス」といったのは気の短い織田信長。「鳴かぬなら鳴かせてみようホトトギス」といったのは策士豊臣秀吉。「鳴かぬなら鳴くまで待とうホトトギス」とは忍耐強く流れを読む徳川家康でしたね。

ホトトギスは小鳥のように思われていますが全長30cmほどもある大きな鳥です。カッコウの仲間で、鳴き声は「テッペンカケタカ」もしくは「トッキョキョカキョク」と聞こえます。まったく違う鳴き声のように思えますが、あるときは「テッペンカケタカ」、またあるときは「トッキョキョカキョク」と聞こえるようです。植物にもホトトギスというのがありますが、これは花びらにある紫色の斑紋が鳥のホトトギスの胸の模様に似ていることから付けられたとされています。

ホトトギスはアフリカ東部、マダガスカル、インドから中国南部までに分布する鳥ですが、このうちインドから中国南部のものが5月頃になると中国、朝鮮半島を経て日本までやってきます。もちろん繁殖目的。

5月6月は繁殖の時期ですが、ホトトギスの繁殖はウグイスと同時期になります。というのは、ホトトギスは自分で子を育てず、ウグイスに托卵する性質があるからです。ウグイスはスズメの仲間で渡りをしない留鳥です。渡り鳥のホトトギスはウグイスめがけて渡ってくるというわけです。

次回はその托卵について。

[973]テポドン

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北朝鮮がテポドンミサイルに燃料を注入完了し、48時間以内に発射するのではないかと懸念されています(2006.06.19現在)

テポドンとは、北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)が開発している弾道ミサイルの名前ですが、この名前の由来は北朝鮮の東部海岸の「大浦洞(テポドン)」という地名からきており、この地に発射台があるのでテポドンとアメリカが命名したものです。北朝鮮がこの名前で呼んでいるわけではないようです。

今回のテポドンは発射されればテポドン2と呼ばれるでしょう。その前のテポドン1は1998年8月31日に発射されています。名目上、人工衛星の運搬手段として試験的に発射され、その軌道は津軽海峡付近から日本列島を越えるコースを飛翔、途中、第一段目は日本海に第二段目は太平洋に落下したとされています。

さらに遡れば、ノドンミサイルの試射が1993年5月29‐30日に行われており、そのときは日本の上空を通過し太平洋に着弾したとされています。ノドンは射程約1000?1300kmといわれ、ほぼ日本全土を射程に収めることができ、現在その数100基ほど配備されているといわれ、日本にとって脅威となっています。

ノドンという名前も、ミサイルとして確認された地名からアメリカがつけたコードネームです。テポドンの推進装置の一段目はこのノドンが使われているとのこと。今回のテポドンについては15000km射程とも言われており、こうなるとアメリカ本土まで届く射程となります。弾頭には人工衛星という説もあってその実態は明らかではありませんが、仮に人工衛星であったとしても、テポドンミサイルにそれを搭載するところなど、冗談過ぎることは否めません。

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[972]印籠(いんろう)

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水戸の偕楽園といえば梅で有名です。春は梅祭り、今頃はその梅が実って立派な青梅が売られています。暑い夏にいただく梅酒は暑気払いに最適。今年は梅酒に挑戦してみてはいかがでしょう。仕込むには今しかありませんよ。

さて水戸といえばその梅と納豆、そして水戸黄門(水戸光圀)でしょう。水戸光圀公はさきの副将軍としてテレビの時代劇に登場していますが、実際に黄門様が諸国漫遊したかどうかは定かでありません。

水戸光圀公が事件を解決する「水戸黄門漫遊記」は最後には権力の象徴である葵のご紋の「印籠」が決め手になります。権力の象徴が決め手となるところがなんとも日本らしいところですが、権力=正義と定義しているところも見逃すわけにはいきませんね。日本人は権力を認めるがそれは正義であってほしいと願っている国民なのです。

さて、決め手の印籠ですが、元々は印籠というくらいですから「印」と「朱肉」を入れるものです。桃山時代までは本来の使われ方をしていたようですが江戸時代になると「印」の代わりに携帯用の薬を入れるようになりました。薬を携行するのは薬籠といって別に存在したのですが、いつしか一緒になってしまったようです。

印籠は木でできており、漆を塗って作られますが次第に豪華絢爛になってきました。印籠は当時、流行の最先端をいくアイテムだったようです。

水戸黄門を親子で見ていて子供に印籠の中身を尋ねられたらなんと答えましょう。「あの中にはね、権力が詰まっているんだよ」と教えてあげますか。

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[971]アルファ米

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災害は忘れた頃にやってくるといいますが、じつは世界各国では日常茶飯事のように災害は起こっています。たまたま身近で起こっていないだけ。災害に備えて非常持出品のチェック忘れてませんか?今日は、非常時にも役立つアルファ米の話です。登山をする人にはおなじみのアルファ米ですが、非常食としてとても便利なのです。

登山にはなるべく軽い荷物で臨むのが鉄則ですが、そのまま食べられるものだけでなく、簡単に調理できるものも持っていくといいでしょう。山での調理はまたそれなりに楽しいものです。といっても、普段食べるようなカップラーメンは山では不向きです。なぜなら高山では熱湯がないからです。

山では標高が高くなるほど気圧が低くなります。気圧が低くなると水は沸点が低くなり、80℃くらいで沸騰してしまい、100℃まで上がりません。したがって山ではご飯を炊いたりカップヌードルを食べたりするのはちょっと工夫が必要です。

ご飯を炊く場合は、普通の米ではなくアルファ米を使います。アルファ米は、お米を1回炊いてでんぷんをアルファ化し、それを乾燥させた米のことで、お湯や水で戻すことにより元のご飯になる便利食品です。山ではこのアルファ米を煮炊きしてご飯として食べます。

カップめんは航空機用に開発されたものがあります。航空機も気圧が低いので沸騰湯が得られないため、80℃くらいでもできるカップめんが開発されています。JALで採用しているようですが、飛行機に乗ったら試しにカップめんをリクエストしてみると面白いかもしれません。

ちなみにアルファ米の歴史ですが意外に古く、戦国時代の干飯(ほしい)もアルファ米の一種ですし、戦争中も潜水艦乗組員や航空機搭乗員等の食糧として使われていました。今では非常用保存食として官公庁・自治体へ、 高地登山者への山岳携行食等に広く使われるようになっています。登山用品売場や非常災害用品売場などで販売していますのでチェックしてみてください。

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[970]ワンクリック詐欺

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スパイウェアによる情報の流出やワンクリック詐欺が急増しているようです。ネットに長く勤しんでいる人はかなり慎重ですから滅多なことには引っかかりませんが、団塊の世代といわれる高年層が新しくパソコンを買ってネットを始めたならば、これは間違いなく100%引っかかってしまうでしょう。それくらい巧妙な手口です。

ワンクリック詐欺とは、アダルトサイトなどの入口画面で「18歳以上」をクリックすると次々と画面が現れ、最後に「ご利用ありがとうございます。利用料金は52,500円です」などと表示するもの。その画面には本人のIPアドレスやリモートホスト情報を表示させ「支払を行なわない場合は身元を割り出して請求にいきます」と脅すものもあります。もちろんクリックしただけで住所や電話番号が分かるわけありませんから、ただの脅しです。

また画面が進む段階で、ソフトウェアのインストールを促すものもあり、これをOKしてインストールすると、パソコンのデスクトップに請求書が自動で生成されたりするものもあるようです。これなどはワンクリックウェアなどと呼ばれています。

これらの手口は請求金額も10万円以下と小額な為、人に相談するまでも無く、自分で工面して払ってしまうケースがい多いため、こういった犯罪が減らない原因となっています。

こういったワンクリック詐欺を防ぐには、まずブラウザから発せられるメッセージをよく読んで、次に進むかどうかをゆっくり判断することです。メッセージには画面中央に現れるものだけでなく、ステータスバーにも注意を払います。

ステータスバーとは、インターネットエクスプローラーの場合、画面枠の一番左下のバーをいいます。URLなどのリンクにマウスを持っていくと、ステータスバーに飛び先が表示されます。暗号のような数字が並んでいる怪しい飛び先の場合はクリックしないように。また飛び先を隠すためにステータスバーに流れるメッセージを表示している場合も要注意です。飛び先を見せたくないからです。

最近のウイルス対策ソフトはかなりの確立でスパイウェアやワンクリックウェアを駆除してくれますが、その網をくぐるウェアもあるので、むやみに怪しいファイルを実行しないよう気をつけましょう。

もし、引っかかってしまったと思ったら、あわてて支払をする前に、まずはその業者の名前や口座番号などをネットで検索して情報を集めましょう。おそらく「詐欺業者」としてごまんと引っかかってくるはずです。もちろん支払請求など無視して大丈夫です。

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[969]梅雨入り

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気象庁は毎年6月になって雨が多くなると「○月○日、関東地方は梅雨入りしたもようです」と発表します。

これがいわゆる「梅雨入り宣言」といわれるものですが、じつは気象庁は「宣言」はしていないのです。あくまでもお知らせであり、その基準もあいまいです。今までの天候と、その先1週間程度の予報をもとに雨が多くなり、日照が少なくなってくる頃を「梅雨入り」とします。具体的に「雨がどのくらい降ったら」というような基準はないのです。つまり、気象庁は単に「梅雨入りしたかもしれません」と発表しているに過ぎません。

そもそも、気象庁は梅雨入り宣言なんて危険を冒す必要はまったく無いわけです。過去、梅雨入りしたかしないか、梅雨が明けたのか明けてないのか、色々議論され、その都度気象庁の発表は当たらないものとされてきました。気象庁のこのあたらない「宣言」、結構この歴史、長いと思います。

梅雨入り、梅雨明けの発表が正式な気象情報として採用されたのが、昭和61年のこと。それ以前は単なる「お知らせ」でした。この頃は日付を特定して発表していましたが、大幅にずれ込むことが多く、平成7年に日付を特定しないで、しかも事後に発表するようになりました。しかし、これでは何のことがわからないと苦情が殺到し、平成9年に今のような、日付を含ませたあいまいな発表に相成ったわけです。

農耕民族の日本人。天気に関してははっきりとした宣言をしてもらうことで、安心を得たいと想うのが心情なのでしょう。雨がが降るのかか降らないか?晴れるのか晴れないのか?これで一年の収穫が決まってしまうのですから、そりゃ重要なのです。

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[968]校長と理事長

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学校の最高責任者といえば「校長」であると誰もが思うでしょう。ところが学校には「理事長」という職位もあり、どう違うのかはよく分からない人も多いのではないでしょうか?

学校、なかでも学校法人と言われる私立学校、国立大学などは、校長や学長以外にも理事というものがあります。これは会社でいえば「役員」みたいなもの。学校法人では運営の関わる管理者として、会社における役員と同じく理事を置かなければならないことになっているのです。

理事は役員ですから、その中でも一番偉い人が「理事長」ということになります。会社でいえば代表取締役社長です。学校を会社になぞらえれば理事長が社長ということになり一番偉い、とこういうことです。対外的にもその学校の代表者となります。

では、校長は?

校長はその学校の教育における最高責任者です。対外的・経営的なものではなく、内部的な教育理念、手法上の責任者といえるでしょう。理事長が学校の基本方針を決定し、その方針を忠実に履行し結果を出してくれる校長を選ぶ、ということになります。

したがって校長は雇われであることが多く、実権を握っていることが少ないです。しかし理事が学校長を兼任しているときは、内外共に実力者であるということができます。

ところで、理事や理事長を決めるときは、条文では「寄付行為によって決める」とあります。これをそのまま解釈すれば「寄付を多くした人が理事長になる」ということに捉えられがちですが、そうではありません。

寄付行為というのは、会社でいうと定款つまり「決まり事」です。要するに、理事のなかで話し合って理事長を決めるという意味です。

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