2006年8月アーカイブ

[990]岩塩

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人間の体は塩分によって電気信号が流れ、その電気信号によって細胞や神経が働くから生命を維持することができるのです。したがって塩はもっとも大事な食べ物なのです。しかし、海に豊富な塩も塩田などで手を加えて生成しないと手に入れることはできませんでした。塩はお金にも換えがたい非常に貴重なものだったのです。給料を意味する「salary」と言う言葉の語源は「salt」。つまり塩が給料だった時代もあったのですね。

塩は海から取れるのはわかりますが、世の中には岩塩というものもあります。その昔、アレキサンダー大王が東方遠征の際、大王の乗っていた馬が立ち止まって、道端に露出した岩塩を舐めた事から、岩塩の存在が知られるようになったと言われています。有名な岩塩の産地はヒマラヤの山奥にあります。

ヒマラヤがまだ山奥ではなく平地だった頃、そのヒマラヤの岩塩の元も海でした。やがてカスピ海のように塩水湖になり、塩水湖が地殻変動で押し上げられ乾燥して分厚い塩の層になり、それが山の中に閉じ込められて岩塩層になったのが5000万年前から10万年前までといわれています。その岩塩の元となった塩水はそれよりも遥か3億8千万年前の海水といわれ、まさに岩塩は当時の海水の化石といえるものなのです。

ところで、海水から塩を生成するときに採れる「にがり成分」というのがあります。多量のミネラルを含んでいるため、少量摂取する場合は有効ですが「にがり」は多く摂りすぎると害になります。哺乳類はこの「にがり」から逃れるために陸に上がってきたといわれるくらいですから。

海水由来の塩は、このように「にがり成分」を含んでいますが、岩塩には「にがり成分」が少ないのが特徴です。これは「にがり成分」は容易に水に溶けるため、長い年月によって洗い流されたからです。「にがり成分」の少ない岩塩が健康に良いともてはやされるのはこういった理由からなのです。

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[989]酸茎漬け(すぐきづけ)

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今日はお漬物の話です。漬物は塩分を使って野菜を脱水し、微生物によって発酵させた食べ物です。漬物は「生=なま」か「生でないか」という疑問の答えは「生でない」というのが正しいでしょう。加熱調理はしていませんが調理済みであることは確かです。

さてその微生物による発酵ですが、これが実に大事。そもそも人間や動物は、その地域の水を飲み、その地域で生えている植物を食べて、その地域に順応します。水にも植物にもその地域独特の微生物がいて、それを体内に取り込むことで、その地域での健康を手に入れるのです。

したがって、古来よりその地域で食べられている「漬物」は、その地域で生きていくために必要な微生物を体内に取り入れる大事な作業だったのです。キムチやピクルスもいいですが、地元の漬物を食べることで健康を手に入れることができるのですね。

さて、最近漬物の中でも注目されているのが「すぐき漬け」です。すぐき漬けは「すぐき菜」を塩で漬けた素朴な漬物。その起源は諸説ありますが、桃山時代に京都の上賀茂神社の杜家が栽培したのが始まりだと言われています。江戸時代初期に著された「日次紀事」にも「すぐき」の名が登場していますが、一般人の口に入るようになったのは明治維新以後のこと。

「すぐき」の由来はその酸っぱさです。年を経て酸味を生ずるので「酸茎(すぐき)」と称されました。噛みしめるたびにクセになる酸っぱさが口中に広がります。そして最近「すぐき漬け」に含まれるラブレ菌という乳酸菌が注目を浴びています。ラブレ乳酸菌はスーパー乳酸菌とも称され、世界中でこの「すぐき漬」のみに存在する「健康を増進する純植物性乳酸菌」としてルイ・パストゥール医学研究センターによって発見・分離されたのです。日本古来の「すぐき漬け」は世界に誇れるスーパー漬物だったのです。

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[988]新惑星(カロン、セレス、2003UB313)

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太陽系の惑星の定義が今変わろうとしています。私たちは太陽系の惑星といえば太陽に近いほうから水金地火木土天海冥の9つと教わってきました。しかし、太陽系の解明が進むうちに新たな惑星が見つかってきたのです。太陽系の惑星を今より3個増やそうという国際天文学連合(IAU)の惑星定義委員会の提案です。

新たに増える惑星は以下の3つです

・第10惑星=2003UB313(直径約2400km)
・カロン=従来は冥王星の衛星とされていた(直径約1200km)
・セレス(ケレス)=これまで小惑星と分類(直径約950km)

※ちなみに地球の直径は12741.9km。月の直径は3476km。

これより大きな天体も存在するのですが、惑星の定義が
(1)天体が自ら球状の形を維持できる重力をもつ
(2)太陽のような恒星を周回している天体で、恒星や、惑星の衛星ではない
という条件を満たさなければならず、まだ確認できていないことから見送られているのが現状です。

一方で冥王星が惑星かどうかの議論もあります。冥王星は1930年、米天文学者クライド・トンボーが発見した惑星。それゆえ米国民は冥王星への愛着が非常に強く、かつて冥王星を他の惑星と区別して展示したプラネタリウムに抗議が殺到する「事件」が起こったほど。

しかし冥王星は月よりも小さく、しかも軌道が他の8惑星の共通軌道面から大きくはずれているため惑星ではなく小天体とする科学者がほとんどなのです。今回カロンとあわせて冥王星が惑星という地位を確保したことは全米で大きなニュースとなっています。

ちなみに今回の定義で冥王星の衛星とされてきたカロンが惑星に昇格、冥王星とカロンはお互いの周りを回る二重惑星ということが判明しています。

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[987]竜田揚げ

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通行人にいきなり料理をさせて正しく調理できるかどうかを試すテレビ番組がありますね。先日の放送ではテーマは竜田揚げ。正しくできた人は10人中2人でした。

竜田揚げとは和風のから揚げの事。鶏肉や魚などを醤油・ショウガ汁、お酒に浸け、片栗粉をまぶして油で揚げたもの。百人一首のひとつ在原業平の歌「千早ぶる 神代もきかず 龍田川 からくれなゐに 水くくるとは」の龍田川から由来しています。材料に染み込んだ醤油が、揚げることで色が濃くなって、紅葉の名所である竜田川の川面に紅葉が流れる姿から来ているのでしょう。

竜田揚げは衣に葛や片栗粉を使うことが多く、から揚げは小麦粉を使うこともありますが、明確に分かれているわけでも無いようです。から揚げと竜田揚げはほんとのところ厳密な区分けはないようです。

ところで、鶏のから揚げをするとき、胸肉にするかモモ肉にするかは迷うところ。価格は圧倒的に胸肉の方が安いのですが、出来上がりがぱさぱさした感触になるのが難点。

ところが、この胸肉、砂糖をまぶして15分寝かせてから水洗いをした後に調理すると、ジューシーなから揚げができるとのこと。(出典:はなまるマーケット)。パサつきさえ無くなれば、脂肪分も少なくてヘルシーな鶏胸肉。早速やってみてはいかがでしょうか。

〔竜田揚げレシピ〕

<材料>

鶏胸肉・2枚(4人分)
片栗粉・大さじ5?6
揚げ油・適量 

<下味>
酒・小さじ2
みりん・小さじ2
しょうゆ・大さじ2
おろしショウガ・1片分

<下準備>

鶏肉は上記、砂糖での処理をした後にひとくち大の削ぎ切りにして<下味>にからめ、時々返しながら15分おく。揚げ油を160℃に予熱する。低い温度でじっくりと揚げるのがポイント。

<作り方>

鶏肉の汁気を拭き取り、片栗粉を薄くまぶしつけ余分な粉をはたく
160℃の揚げ油でじっくり(4?5分)カラッと揚げ、油を切る。
器に竜田揚げを盛る。
お好みで、レタス、ブロッコリープチトマトなどで彩る

[986]白銀比と黄金比

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白銀比は「はくぎんひ」と読みます。英語表記ではSilver ratio。そのまんま銀の比率という意味です。これは縦と横の長さの比が「1:ルート2=1.41421356......」で、用紙サイズのA版に採用されているのがこの白銀比です。日本建築では古来よりこの白銀比を建築の単位として伝統的に使用しています。

大工が持つサシガネ(差金、指矩)は表面と裏面とでは違う目盛りが刻まれています。これは一本の丸太から柱などの角材を切り出すときに、丸い面を計ってそこから採れる最大方形の角材の寸法を知るためなのです。つまり丸太の直径を1.414倍の表目盛で計測し、求めた値の裏面にあたる値が最大方形の1辺の長さとなるのです。

一辺と他辺の比率が白銀比となる長方形を白銀長方形といいます。この比が用紙サイズとして用いられている理由は、用紙を長手方向に半分にしたときに元と相似の形状となるため、大きな用紙を切っていくだけで規格に適合した小さな用紙が得られるからです。A0の半分はA1。A1の半分はA2。A2の半分はA3。A3の半分はA4。...

さて、黄金比「おうごんひ」。英語で書くと「Golden ratio」これもそのまんまです。黄金比はこの世でもっとも美しい比率といわれ、西洋の美術によく取り入れられています。古いところではギリシャのパルテノン神殿の前正面の比率がこの黄金比で作られているといいます

黄金比とは線分をa,bの長さで2つに分割するときに、a:b=b:(a+b)が成り立つように分割したときの比a:bのことです。比率は1:約1.618です。この式から、黄金長方形から短辺の正方形を除くと、その残りがまた黄金長方形になることがわかります。

これを黄金分割といいますが、この分割された黄金四角形の辺上で正方形の角となる点を滑らかにつないでいくと螺旋が現れます。黄金四角形に内接する螺旋は自然界にも多く見られるといわれていますが、厳密ににはそうでもないらしく、オウムガイの螺旋や、ひまわりの花台の種の配列もこの黄金比で構成されているといますが、調べてみるとその定数は微妙に異なるようです。

よく言われるテレビの縦横比率は3:4。ハイビジョンテレビは9:16。旧型のテレビは白銀比に近いですが白銀比ではありませんね。同じくハイビジョンテレビは黄金比に近いですが、黄金比ではありません。

しかし、黄金比に近い比率が、自然界に多く存在し、また意図しない美術品にも多く存在する事実から、その比率は私たちの脳にも優しい刺激として作用するということは間違いないところです。

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[985]チャンプルー

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夏のスタミナ料理といえば真っ先に出てくるのが人気のゴーヤチャンプルー。あの苦味がビシッと夏に効きます。沖縄料理を確固たるものにした功績は大きいですねぇ。えらいぞゴーヤチャンプルー。

沖縄といえば今は日本の県ですが、日本に統合される1879年までは琉球国といって小さいながらも独立国でした。日本が鎖国で国を閉ざしてい間にも琉球王朝は、朝鮮、タイ、ベトナム、マレーシア、インドネシアなど、いまの東南アジア諸国とさかんに交易をしていて、独自の文化を養ったのです。だから今でも沖縄はエキゾチックな雰囲気があるのですね。

沖縄料理も同様に諸外国の影響を受けており、日本料理や中国料理と同様にインドネシアからも色々な手法が入ってきました。ゴーヤチャンプルーでおなじみのチャンプルー料理もインドネシアから入ってきたものです。この「チャンプルー」の語源はインドネシア語の「チャンポラ」で「混ぜ合わせる」という意味があります。

沖縄の食文化は、まさに「チャンプルー食文化」といえるもので、風土に合わせて伝えられてきた郷土料理を主体に色々な国の料理が融合して成り立ったものといえます。

さて、ゴーヤ料理の代表でもあるゴーヤチャンプルの作り方です。ゴーヤの苦味は食欲を増進させ、ビタミンCも豊富で夏バテ防止にうってつけです。しかも料理法は至って簡単。皆さんもぜひお試しください。

ゴーヤは人気の野菜なので今の季節ではどこのスーパーでも手に入ります。1本150?200円くらいでしょうか。ゴーヤは表面をよく洗い、両端を切り落してタテ半分に割り、中の種とワタをスプーンなどで取り除きます。このとき身をこそげ取るように丁寧に行うとおいしくできます。

〔材料:4人分〕
  • ゴーヤ1本
  • 豆腐1丁
  • あり合わせの野菜
  • 豚肉小間切200g
  • 卵1個
  • 出汁(かつおだしなど)
  • 塩・コショー
  • しょう油
  • 植物油

〔作り方〕

  1. ゴーヤは縦割りにしスプーンでワタをこそぎとり、2?3ミリ厚さの半月形に切る。苦味が苦手な人はこのとき薄く切ると苦味が薄れます。
     
  2. 豆腐は水気を切って大きめの角切にしておく。
     
  3. フライパンを熱して植物油をひき、豆腐をなるべく崩れないように両面きつね色になるまで炒める。
     
  4. 豚肉を入れて色が変ったら、ゴーヤ、その他の野菜を加える。
     
  5. 塩、コショー、しょう油で味つけし、出汁 1/2カップを加えて煮たったら、とき卵を流し込み、半熟程度にからめてできあがり。

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